淡海の妖怪

  • 2016年4月15日

    オタマサン(ケセランパサラン)

    2014年のオタマサン、ガガイモの種子。  理由があって「淡海の妖怪」の再考を始めている。今回は、彦根市高宮町周辺に『オタマサン』という妖怪がいたという話だ。「いた」と過去形になっているのは、最近では見かける人がいなくなったということだ。漢字で書くと『お玉さん』若しくは『お珠さん』となるのだろうか…、その辺り... 続きを読む

  • 2016年2月24日
    No Image

    どち・河太郎

     20世紀末、僕らは「淡海妖怪学波」として、妖怪コレクションを始めた。それは現代に誕生した妖怪ではなく、その地域だけに語り継がれる昔話に登場するような古典的妖怪たちである。時々、妖怪のことを思い出してやらないと、絶滅してしまうから…、そんな理由からだった。  過日、「一つ目小僧」の原稿を書く必要があり、『高橋敬吉 彦根... 続きを読む

  • 2015年12月16日

    先喰烏(せんじきがらす)

     淡海の妖怪を調べはじめたのは、高速道路のパーキングで、水木しげるさん監修のキーホルダー型「妖怪図鑑」を買ったのがきっかけだった。翌日、シャワーで頭を洗いながら「淡海にしかいない妖怪を探してみよう」と思った。11月30日、水木さんがお亡くなりになった。妖怪を探していれば何時かはお会いできると思っていたので、とても... 続きを読む

  • 2015年9月16日
    No Image

    太郎が母

     北陸新幹線が金沢まで開通し、敦賀ー大阪間の米原ルート実現に向けて決起集会が行われるなど、都市間の時間距離は更新され、快適で便利な移動が実現していく。代わりに、かつて北国街道柳ヶ瀬(余呉町)に近江国最北端の関所が置かれていた記憶は遠く希薄なものになっていく。世の中の不安に比例するかのように妖怪ブームである。妖怪の力を借... 続きを読む

  • 2015年2月19日
    No Image

    一つ目小僧

     日本人は、昔から自然と共に暮らしながら、「理解できない」「あやしい」「不思議」な現象に名前を与えて、妖怪を生み出してきた。それは人が生きていくための知恵と想像力のたまものだった。不思議な現象を妖怪の仕業として理解(納得)し、また、妖怪の威をかりコミュニティの禁忌を守り、子どもたちの躾も妖怪の名を唱えながら、暮らしを豊... 続きを読む

  • 2014年2月24日

    オタマサン 2

    姉川河川敷のオタマサン  前回、彦根市高宮町のオタマサンは全国的にはケセランパサランといわれてきた妖怪であり、高宮の日常にフツーに居たということに驚くと記したら、素敵な封書が長浜市新庄中町のTHさんから届いた。 『長浜市国友町の姉川河川敷公園にてグランドゴルフを仲間25名としていたところオタマサンらしき物が飛... 続きを読む

  • 2014年2月10日
    No Image

    オタマサン

     彦根市高宮町周辺に「オタマサン」という妖怪がいたことを聞いたのは2007年のことだった。漢字で書くと『お玉さん』若しくは『お珠さん』となるのだろうか……。  春先、風の強い日、どこからともなくふわふわと白い毛玉が飛んできた。綿毛みたいなものの先が金色をしている。縁起がいいと、神棚に置いておいたりするのだという。20年... 続きを読む

  • 2014年1月31日
    No Image

    雪女郎

     『余呉の民話』という本に、「雪女郎(ゆきじょろう)」という話が載っている。民話は妖怪の宝庫である。妖怪コレクションのために読んでいると「屁売りじいさん」というタイトルを見つけて目的を忘れ、時間を失っていくこともしばしばだが、それはそれで楽しいものだ。 「屁売りじいさん」の話は機会があれば紹介するとして、今回は以前にも... 続きを読む

  • 2014年1月20日
    No Image

    彦根市馬場町 白馬の首

     『彦根藩士族の歳時記 高橋敬吉』という書籍がある(藤野滋編・サンライズ出版)。彦根藩士族の家に生まれ、井伊家家庭教師だった高橋敬吉が、大人になるまで暮らした彦根の様々な記憶を綴ったものだ。明治10年〜20年代の彦根の風俗習慣を記録した内容となっている。  その中には「白馬の首が出る」、「釣瓶下し」の文字とその次に「雨... 続きを読む

  • 2012年1月31日

    カワコモチ

    犬上川対岸の小白丸を祀る祠  理由があって、淡海の妖怪を再考することになった…。DADAをよく知っている人ならば「ああ、なるほどそういうことか」と、数ヶ月後の未来を予想することができるに違いない……。  大瀧神社(犬上郡多賀町富之尾)の境内社に祀られる「稲依別王(いなよりわけのみこ)」についてである。「犬上」... 続きを読む

  • 2011年10月3日

    璞蔵主(ハクゾウス)

    佐々木道誉の墓  理由があって、淡海の妖怪を再考することになった。まず、「璞蔵主」である……。  甲良町正楽寺の古刹・勝楽寺は、いかなる権威にもとらわれない自由奔放な思想…「婆娑羅」の典型として知られる佐々木道誉(1296~1373)の菩提寺だ。道誉は、坂田郡山東町(現米原市)に生まれ、41歳の時、勝楽寺に移... 続きを読む

  • 2011年9月4日

    ケセランパサラン

     彦根市高宮町周辺に「オタマサン」という妖怪がいたらしい。漢字で書くと「お玉さん」もしくは「お珠さん」となるのだろうか……。と話をしてもう5〜6年になる。「オタマサン」は毛玉妖怪である「ケセランパサラン」の地方名だ。河童(かっぱ)が全国区の名であり「がわた」「かわそ」が、湖東湖北の地方名であるのと同じだ。  ケセ... 続きを読む

  • 2009年10月11日
    No Image

    おはま狐

    余呉町中之郷と東野の境に「おはま狐」の伝承が今も語り継がれている。  『かつてこの付近に、地元の人々が「さみや辻」と呼んでいる場所があった。何本もの道が交差しているのだが、普段から人通りは少なく、寂しい場所だったそうだ。そのさみや辻に、いつ頃からか母狐と子狐が住み着き、仲睦まじい姿を見せながら辻を見守るようになった。地... 続きを読む

  • 2009年8月23日

    先食烏

    参詣曼荼羅(多賀大社蔵)に描かれた先食烏と先食台  多賀大社のお使いは「烏」。『多賀大社由緒畧記』には『祭りの前に必ず、本殿の脇に据えられた先食台(せんじきだい)と呼ばれる木の台に神饌の米をお供えする。すると、森からこの烏が飛んできて、神饌に穢れがないとこれを啄ばむ。古くは、もし烏が啄ばまない場合は、改めて神... 続きを読む