ひと

  • 2017年4月24日

    松宮商店とバンクーバー朝日軍 カナダ移民の足跡
    松宮哲さん

    松宮哲さん  今月、「松宮商店とバンクーバー朝日軍 カナダ移民の足跡」という本が発行された。著者は、彦根市開出今町在住の松宮哲さん(69)だ。戦前にカナダ・バンクーバーで活躍した日系人野球チーム「朝日」を描いた映画「バンクーバーの朝日」が公開されたのは2014年末。その時以来、DADAジャーナルが松宮さんをお... 続きを読む

  • 2017年4月3日

    それぞれの今を鳴らす
    岡田兄弟

     「岡田兄弟」の所属する「岡田音楽事務所」は、伊吹山のふもと、米原市村居田という集落にある。まわりには田んぼが広がり、野山が近く、夏にはホタルが舞う。「音楽事務所」という言葉が不似合いに思える、そののどかな風景のなかで岡田兄弟は生まれ育ち、それぞれ、歌を歌い、演奏活動をし、音楽教室などを開きながら暮らしている。 ... 続きを読む

  • 2016年3月18日

    揺りもどされる詩人
    八男

     「八男」という詩人に会ったのは、長浜の、とある喫茶店だった。八男は、この喫茶店に思い出があるという。八男と喫茶店は、詩をつうじ、引き寄せられるように出会ったのだ…。が、その経緯にまつわるお互いの記憶は、まったく違うものだった。  「僕の記憶、ぜんぜん違いましたね」と八男は苦笑いしたが、どちらが本当でもかまわない... 続きを読む

  • 2015年8月3日

    湖北の書画家
    清水達也さん

     書画骨董を収集する人にとっては、目当ての品を探し出して手に入れることがやはり一番の楽しみらしい。探すこと、手に入れることは、その後飾ったり用いたりすることよりも大きな喜びなのだという。  長浜で表具の仕事をする清水達也さんの場合は、そうした数寄者とは少し違う。まず、興味の対象は地元湖北に所縁のある書画家に限ら... 続きを読む

  • 2015年7月17日

    瓢箪からコマ
    藤野孝男さん

     「瓢箪の大会で内閣総理大臣賞を取った方がいる」と聞き、早速伺った。受賞されたのは彦根市三津町にお住まいの藤野孝男さんだ。  藤野さんのお宅の玄関に飾られた「それ」が瓢箪だとは、すぐには思い至ることができなかった。確かに瓢箪の形をしているが、四角形や三角形が連続した幾何学模様が、立体的に彫り込まれているように見える... 続きを読む

  • 2015年6月2日

    子どものころに信じていた世界
    奥 隆子さん

     ごく幼い子どもの頃、夢と空想と現実は、お互いもっと近しいものだった。現実と空想が混ざり合った夢を見たし、夢の続きを現実に空想した。自分にしか感じられない姿や音もあったように思う。自分にしかわからないし、いつでも感じられるわけではない。けれど自分だけに感じられるからこそ、大切だった。  「ローズとライオン -まほ... 続きを読む

  • 2015年5月1日

    森を守る「森林レンジャー」という仕事
    橋本勘さん

     橋本勘さんと出会ったのは、春先に塩津の道の駅「あぢかまの里」で行われた道の駅まつりでのことだ。「森林レンジャー」というその肩書きの響きに魅かれて以前から会ってみたいなと思っていた。ちょうどこの日、橋本さんが入会する「山門水源の森を次の世代に引き継ぐ会」がブースを出店しているということで訪ねたのだった。勝手に、森... 続きを読む

  • 2015年3月9日

    ヴァイオリンがはこぶ春のそよ風
    高岸卓人さん

     彦根市の文化施設「ひこね市文化プラザ」で働いていた頃、古株職員の口から「高岸くん」という名まえをしばしば聞いた。皆「高岸くん」を親戚の子どものようにかわいがっていたようだった。  「高岸くん」こと高岸卓人さんの歩みは、文化プラザの歴史とともにあるとも言える。文化プラザは、彦根市の新しい文化的拠点として、18年前... 続きを読む

  • 2015年2月9日

    楽しいご飯の時間
    Ku-’sキッチン 蓮溪邦枝さん

     1日3回、きちんとご飯を食べる。それは子どもの頃母親にしつけられたことであり、母親は毎日、台所で忙しく立ち働いていた。今では自分で台所に立つし、自分で選んだものを食べるようになったけれど、好きなものを好きに食べられるうれしさと裏腹に、つまらないな、と思うこともある。何が出てくるのかなと思うこともないし、単調にも... 続きを読む

  • 2014年12月31日

    教師として、作家として生きる
    志萱州朗さん

    『湖風に吹かれて』志萱州朗  彦根市立東中学校の美術科教諭の志萱州朗(しがやくにあき)さん57歳は、2014年、10回目の日展入選を果たした。来年3月、日展の「会友」に選出されるだろう。初入選は44歳、遅すぎるデビューだった。60歳までに「会友」になること、それが志萱さんにとって大きな目標だった。2015年は... 続きを読む

  • 2014年12月2日

    余呉に暮らすジャズボーカリスト
    木原鮎子さん

     ジャズが好きだ。いや、もしかしたら「ジャズを聴いている自分」が好きなだけかもしれないけれど、ともあれジャズが好きだ。特にジャズボーカルを好んで聴いている。  最近、余呉に暮らすジャズボーカリスト木原鮎子さんのことを知った。透明感のある伸びやかな声で、ファーストアルバムの「SEASONS」を聴いて一瞬で虜になって... 続きを読む

  • 2014年10月27日

    古民家で聴く、ウィーン仕込みの歌声
    中嶋俊晴さん

     彦根市正法寺町出身、28歳の中嶋俊晴さんは、世界的にも希少な声種である「カウンターテナー」の歌手である。  小学生からピアノを始め数々の賞を受賞したが、高校生の時ミュージカルに夢中になり、声楽へ転向。関西の名門京都市立芸術大学を卒業し、東京藝術大学大学院音楽研究科修士課程に入学。京都市芸術文化特別奨励者に選ばれ... 続きを読む

  • 2014年9月17日

    夏のおわり、秋のはじまり
    廣中桃子さん

     できれば長く使うことができ、時とともにやがて古い友人になりうるようなものを生活に取り入れたい。心地よい生活を支えるよい習慣を助けてくれるような「よい品」を、と求める気持ちがある。  器と生活道具を扱う「The Good Luck Store」は、そんな気持ちに応えてくれる店だと思っている。作り手の手間ひまが感じ... 続きを読む

  • 2014年8月29日

    襤褸(らんる)― ぼろの美
    出雲一郎さん

     それを何と呼ぶのか、ふさわしいと思える言葉が見つからない。しかし、古物の世界では、古布、とくに「ぼろ(襤褸)」と呼ばれているようだ。  出雲さんが「ぼろ」に出会ったのは昭和63年ころ。古美術店の店頭にディスプレイされたボロボロの野良着を見て、頭を殴られたような衝撃を受けたという。思わず値段を聞いた出雲さんに、店... 続きを読む

  • 2014年6月13日

    政所 茶の味
    山形 蓮さん

    山形 蓮さん  5月半ば。以前DADAでも記事を書いていた山形蓮さんに会いに、鈴鹿山脈の山間にある政所をはじめて訪れた。政所がこんなにきれいなところだとは知らなかった。見渡す限り緑の山、澄んだ水が岩壁を濡らす谷、茅葺き屋根の集落、斜面をもこもこと覆う茶畑、川の音が聞こえるばかりの静けさ。絵に描いたような田舎の... 続きを読む

  • 2014年5月30日

    写真に焼き付けた感動
    中村一雄さん

     66年前、中村一雄さんが初めて買ってもらったカメラは、蛇腹カメラだった。その頃をご存知の方には当たり前のことなのだろうが、ひとむかし前は、蛇腹カメラが普通だったそうだ。現在、中村さんの手元には、蛇腹カメラはもうない。しかし、中村さんにどんなカメラだったか聞いていると、蛇腹が開く様を目にしているかのような臨場感が... 続きを読む

  • 2014年4月23日

    I’s Art paint
    音瀬伊都子さん

     夢京橋キャッスルロード沿いのチョークアートカフェ「Cafe & Bar 伊沙羅(イザラ)」は、編集部の向かいにある。2階からの眺めは僕らの日常の一部になっている。いつ頃からだろう…、チョークアートの素敵な看板が通りを飾っていた。そもそも、チョークアートとは何なのか? 様々な定義があるが、黒い背景にオイル... 続きを読む