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まち・文化

  • 2011年7月28日

    河童のはなし その1

    江畑俊一さん  夏になると、妖怪の話で盛り上がる。夏休みの終わり8月23日に、ひこね市文化プラザで「瓶ヶ森の河童(しばてん)」の公演があるせいか、特に今年は水辺の妖怪「河童」が話題になることが多い。シバテンとは四国、特に高知県での河童をそう呼ぶ。実は、河童は標準語で、日本国中に情報が共有される以前は、地方ごと... 続きを読む

  • 2011年7月26日

    波うさぎ、再び

     少し前、編集部に封書が届いた。波うさぎの棟瓦と町史だろうか、コピーが2枚入っていた。東近江市の猪子山『上山天満天神社』に波うさぎ(竹生島文様)があるらしい…。資料をお送りくださったDADAの読者の方、ありがとうございました。  資料の出典は記されていないのだが『旧本社の棟瓦と神輿の四方の台座の所に「なぎさに走る... 続きを読む

  • 2011年7月21日

    関ヶ原の英雄 大谷吉継は余呉町出身!?

    大谷吉継の首塚の伝承がある祠(米原市下多良)  慶長5年(1600)、関ヶ原の戦いにおいて石田三成との友情に殉じ徳川家康と戦った大谷吉継(越前敦賀5万7千石)は高潔の士としてよく知られている。裏切りが横行する戦いにおいて友情を貫き、東軍に寝返った小早川軍と勇壮に戦う吉継に魅力を感じる人は多い。一説には、不幸にし... 続きを読む

  • 2011年7月19日

    波うさぎ再び

     波とうさぎの文様は、大抵はうさぎが波の上を走る場面を捉えたものが多い。この文様の別名を「竹生島文様」といい、僕は近江発祥だと信じて疑わない。  数年前まで、彦根市城町2丁目の民家の屋根に波うさぎの瓦があったが忽然と取り外されていた。ちゃんと写真に撮っておきたいと思っていた矢先のことである。何度か撮ってはいたが、... 続きを読む

  • 2011年7月15日

    夏を快適に過ごす
    籐敷物 さらさら、すべすべ、ひんやり

    夏原籐製作所のギャラリー  長浜のまちなかを歩いていたとき、不思議なギャラリーを見つけた。店内には籐の敷物がディスプレイされ、中央の敷物に腰掛けることができるスペースがある。尋ねてみると籐製品を体感するためのギャラリーなのだという。腰掛けてみると、さらさらすべすべの感触が気持ちいい。靴を抜いで寝転んでしまおう... 続きを読む

  • 2011年7月13日
    No Image

    七夕

     七夕の朝、雨が降っていた。天の川を隔てて輝く、わし座のアルタイルを牽牛星(彦星)、こと座べガが織女星(織姫)、一年に一度だけ逢うことを許された夜である。世界の何処かで、晴れている事を願った。  七夕伝説には様々なバリエーションがあるが、実は、天の川での逢瀬が年に一度叶うロマンチックな話でもない。働き者の二人は結婚し、... 続きを読む

  • 2011年7月11日

    東日本大震災の復興を願って…… 明日への扉。天空へ届け、希望の音色♪
    東儀秀樹 東日本大震災復興チャリティーコンサート

    東儀秀樹さん  本年3月11日に発生した東日本大震災ではとても多くの尊い命が失われ、今なお被災されて避難生活を余儀なくされている方が多くいらっしゃいます。  関西圏である彦根では被害はほとんどなくテレビでの被災地の映像を見ているだけでしたが、何かしなければという思いは皆さんがお持ちであると思います。私自身も... 続きを読む

  • 2011年6月29日

    高宮の心を東北へ……

     2011年(平成23年)3月11日、金曜日。東北地方太平洋沖地震と津波、その後の余震による大規模地震災害。  文章にすると、約50字。その50字の出来事が世界の人々の心に様々なカタチで記憶され、言葉にならない思いで繋がっている。  『高宮の心を東北へ』は、彦根市高宮町の加藤親生さん・馬庭将行さんが立ち上げた実行... 続きを読む

  • 2011年6月27日

    忘れてはいけないこと

     米原市米原公民館で『東日本大震災 報道写真ギャラリー 記憶 2011.3.11 PM2:46 忘れてはいけないこと』と題した写真展が6月7日〜22日の間、開催された。日本経済新聞社編集局写真部記者が撮影した東日本大震災関連写真と取材メモが展示されていた。  タイトルボードには『目を背けてはいけない何かがそこには... 続きを読む

  • 2011年6月20日
    No Image

    メダカ

     5年ほど前から、事務所でメダカを飼っている。猫も興味が無いらしくトラブルは無い。今年、初めて卵が孵化した。毎年、生まれていたのだろうが気づかなかっただけだろう……。半月くらいになるが、コップの中で、透明なからだを振るわせながら水の中を移動している様子はなかなか可愛く、観ていると時間を忘れるくらいである。生まれたのは7... 続きを読む

  • 2011年6月18日

    彦根〜米沢支援金贈呈式 義の継承

    支援金贈呈式の様子  豊臣秀吉は、石田三成・直江兼続の二人の才覚・才能を愛したといわれている。三成は「わしの亡きあと天下を窺うに足る」と言わしめ、兼続を「日本の宰相がつとまる」と激賞したといわれている。  二人は仲がよく、それも素晴らしくよく、若い頃、義兄弟の盟約を結び、三成にしても兼続にしても、秀吉没後の世... 続きを読む

  • 2011年6月6日

    江展望 2011
    多賀大社の梵鐘に猿夜叉の刻印

    浅井猿夜叉の名が刻まれた梵鐘(写真提供: 多賀大社) 鐘楼  江たち浅井三姉妹の父、長政は幼名を猿夜叉といった。多賀大社には、浅井猿夜叉の名が刻まれた梵鐘が、参集殿のそばの鐘楼に吊るされている。梵鐘が奉納されたのは、天文24年(1555)のことだ。当時社内にあった不動院の初代住職・祐尊の呼びかけに応... 続きを読む

  • 2011年6月2日

    波うさぎの文様再び!

    伝馬所門右側 伝馬所門左側  「竹生島文様(波うさぎの文様)」を、僕は淡海発祥だと考えている。北国街道木之本宿、かつて伝馬所だった山路清平邸の門の両側にも、「波うさぎ」の文様がある。波を渡る兎を正面からとらえた図像だ。門の右側の瓦には2つに分かれた波に6つの波頭が、左側には4つの波頭が描かれ、時間の... 続きを読む

  • 2011年5月25日

    経験値とリセット

    平成の尼子館で開催された「えびね展」  5月3日。「平成の尼子館」で、尼子地区の住民9人でつくる「尼子えびね愛好会」の、年に一度の披露の場である「えびね展」が開催されていた。今年で16回目となる。  ふわっと華やかな香りが漂い、約300鉢に、朱や黄、オレンジ、紫色…小ぶりの花が枝に鈴なりに咲いていた。  えび... 続きを読む

  • 2011年5月20日

    伏流水ではなく伏龍水?

     愛知川と国道8号線が交わる角に、セルフのガソリンスタンドがある。整備工場も備えた大きな敷地の一画に、龍の口から水が出ていた。  「この『鈴鹿の伏龍水』は鈴鹿山脈の豊かな伏流水を地下108mの井戸から汲み上げた豊富なミネラル分を含む天然水です」という説明書きがあった。湧き水コーナーだとはわかったが、ガソリンスタン... 続きを読む

  • 2011年5月18日

    江國寺の波兎

     彦根市本町にある江國寺の大黒堂の竹生島文様(一部)である。金箔を背景に跳ぶ波兎を見たのはここだけだ。  大石内蔵助は江國寺の大黒天像に、常に念じ続けたといわれている。『大黒天之由来』には『常寺に安置奉る所の大黒尊天は往昔元禄三年播州赤穂の城主浅野内匠頭の忠臣無二の遺人大石良雄が常に念づる処の本尊にして此の大黒天... 続きを読む

  • 2011年5月16日

    江遠望 2011
    彦根城天守・西の丸三重櫓

    彦根城天守  慶長5年(1600)、関ヶ原合戦後、井伊直政は徳川家康より、石田三成の佐和山城と18万石を与えられたが、慶長7年(1602)関ヶ原での戦傷がもとで亡くなった。彦根城と城下町の建設は、彦根藩主第2代直孝の時代で、家康の命により天下普請で行われ、慶長9年(1604)に始まり、20年近い歳月を経て完成... 続きを読む