彦根市の記事一覧

  • 2021年9月8日

    湖東・湖北 ふることふみ 84
    『彦根城総構え400年』(四) まち・文化

    鳥居本宿南端・彦根道への石柱  《道》は不思議である。「すべての道はローマに通ず」との有名な言葉があるように日本が記録に残る歴史を有する前から人類史の中で道は重視されていた。では道が人類の英知なのかと言えば、それは否と答えざるを得ない。動物が動く場所には目に見える形で獣道ができる。また植物が繁殖するルートも... 続きを読む

  • 2021年9月1日

    旅館の玄関が食事処に! お店
    清瀧旅館

     彦根の芹川沿い、袋町にある清瀧旅館7代目の中溝雅士さん(56)とはすいぶん長いつきあいである。編集部事務所の引き戸が突然開いて「入りま〜す」、或いは「あがりま〜す」と声がして、2階へ続く階段をのぼってくる。声の調子や足音で中溝さんの調子がわかる。大抵はちょっとした手土産を持参。電話ですみそうな用件のあと、その... 続きを読む

  • 2021年8月15日
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    夏は妖怪の季節 まち・文化

     夏は妖怪や幽霊の季節である。彼(彼女)らは年中僕らの側で様子をうかがっているにもかかわらず、涼を求めて怪談やらホラー映画、肝試しなど、何処かでお決まりのイベントが行われている。  日本のお盆は、あの世から帰ってくる霊魂をお迎えし、そして送り出す風習だ。ご先祖様や家族、親しい友人をお迎えするだけならいいのだが、帰ってき... 続きを読む

  • 2021年8月11日

    湖東・湖北 ふることふみ 83
    『長曽根郷土史』 まち・文化

    『長曽根郷土史 わがふるさと長曽根の歴史』表紙  歴史調査に欠かせない情報として郷土史がある。  郷土史作成は、行政が市史・町史などの編集時に協力した郷土史家の声掛けや歴史継承の危機感など多くのきっかけがあるが平成から令和へと時代が進む今は郷土史を作成する最後のチャンスであるとも言える。それは太平洋戦争を経験... 続きを読む

  • 2021年7月7日

    湖の小糸漁! まち・文化

    朝日とともに帰港。湖からみるはじめての朝日だった。 小鮎  「お中元」のことを考えていた。「お歳暮」なら年の暮れ、しかし「中元」がわからない。中国の道教由来の文化らしい。中国の暦では1月15日は上元、7月15日は中元、10月15日を下元という。中元は日本でいう「お盆」。仏教の風習と混ざり、お世話になってい... 続きを読む

  • 2021年7月2日

    湖東・湖北 ふることふみ 82
    『彦根城総構え400年』(三) まち・文化

    奥山家墓所(ただし六左衛門の墓石はない)  前稿では六左衛門が誕生する頃までの奥山家について記したので、今稿では六左衛門について書いてゆきたい。  「国宝・彦根城築城400年祭」の頃から井伊谷での井伊家を調べていた私は、井伊直親が暗殺された後に鳳来寺山に逃れることとなった虎松(のちの直政)に同行し幼い虎松を守... 続きを読む

  • 2021年6月10日
    No Image

    ハリー・ポッターと妖怪 まち・文化

     僕が『ハリー・ポッター』のファンなのは、魔法好きというだけではない。物語のなかに魔法生物として日本の妖怪が登場するからだ。そして、ハーマイオニーの「伝説には根拠がある」というフレーズは「淡海の妖怪」の神髄だと思うからである。  BBC製作のドキュメンタリー「ハリー・ポッターと魔法の歴史」を観ていたら、人魚のミイラらし... 続きを読む

  • 2021年5月20日

    湖東・湖北 ふることふみ 70
    『彦根城総構え400年』(一) まち・文化

    彦根城研究の先駆け『彦根山由来記』(昭和44年再版分)  元和8年(1622)彦根城築城第二期工事が終了する。これにより彦根城は城下町を含めて現在に近い町割りが完成した。  2007年、実際よりも1年ずれる形で『国宝・彦根城築城400祭』が開催されてから15年が経過する来年(2022)こそが本当の意味で彦根... 続きを読む

  • 2021年5月19日

    大蔵省用地の石碑 まち・文化

     僕は大人になってからほとんどテレビを観ない人間になった。毎週同じ時間にテレビの前に座わり連続ものを観るなど到底叶わない。  だが今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、渋沢栄一が主人公である。観なくてはならないと思った。全て観ようと僕が決心したというのは青天の霹靂のようなものである。  今年に限って観る気にな... 続きを読む

  • 2021年4月26日
    No Image

    暮らしの中に生きていた「おまじない」 まち・文化

      新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。もやもやとしたものが気持ちのなかにある。これが不安というものだろう。もやもやの密度が濃くなり我慢していると、圧縮されてギャーっと爆発して吐き出すことになる。  お守りやまじないは不安を和らげる速攻性のアイテムである。僕は未だにお守りを首からさげているし、いくつかの真言も覚え... 続きを読む

  • 2021年4月16日

    湖東・湖北 ふることふみ 79
    『渋沢栄一の義姪になった彦根人』 まち・文化

    韮塚直次郎と美寧の墓(深谷市明戸 阿弥陀寺 韮塚家墓所)  渋沢栄一の義兄である尾高惇忠の意に沿って富岡製糸場の女工たちを教育した人物が遠城繁子であることを前稿で紹介したが、もう少し深く掘り下げて考えると、惇忠が女工募集を行って3年後に突然やって来た繁子の行動も、繁子や夫・謙道について惇忠が知っていることも... 続きを読む

  • 2021年4月2日

    井伊神社の枝垂れ桜 まち・文化

     飲食を伴う花見はほとんどしたことがないが、一度だけ、ずいぶん昔に井伊神社の枝垂れ桜の下で花見をした。満開の桜がポツンとあるようで「こんな場所があったのか」と驚きながら、立派な桜を私たちだけでだけで独り占めし、花の下でよく笑い、よく食べた。  井伊神社は佐和山のふもと、清凉寺、龍潭寺と並んである。さらに進めば大... 続きを読む

  • 2021年3月31日
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    マラリア撲滅とコロナ禍 まち・文化

     コロナ禍の二度目の春である。  2016年、「彦根・昭和新道 マラリア撲滅と彦根城外堀」という記事を書いたことを思い出した。  日本に古くから存在する「土着マラリア」は、別名を「おこり」という。高熱、吐き気などの症状が現れ、死にいたることもある伝染病だ。シナハマダラカがマラリア原虫を人の血液に媒介する。  彦根銀座か... 続きを読む

  • 2021年3月16日

    湖東・湖北 ふることふみ 78
    渋沢栄一の義兄を助けた彦根人 まち・文化

    『遠城謙道傳』繁子略歴一部(遠城保太郎 / 一鳳社金山印刷所)  2月スタートという異例の形で大河ドラマ『青天を衝け』の放送が始まった。日本資本主義の父とも称される渋沢栄一なので、全国に関連する事業や企業などがあるため滋賀県内でも渋沢栄一の足跡に触れることがある。  その反面、幕末には尊王攘夷を志し高崎城を奪... 続きを読む

  • 2021年2月5日

    電話が無い「テイクアウトOK」のカフェキッチン!? お店
    I am Jackie.

     彦根市の「七曲り」と呼ばれる通りは、彦根城下町と中山道高宮宿を結ぶ道で、何度も折れ曲がっているのでその名がある。仏壇の職人が集住していることで知られ、数多くの古民家が残っている。  昨秋、江戸時代後期の町家をリノベーションし、市川祐生さん(33)がハンバーガーとタコスの専門店をオープンした。もともとイタリアン... 続きを読む

  • 2021年1月24日
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    一日の計は晨にあり まち・文化

     正月は新しいスタートをきる。一年の計は元旦にあり、初詣で氏神様に約束する。もちろん、見返りのお願いも忘れない。  ところが、2021年、時間はリセットされずコロナ禍が続いている。悩み、嘆き、愚痴ったとしても何も解決するものでもない。淡々と日常を積み上げるしかないと思っている。  「一日の計は晨にあり」。一日は「イチジ... 続きを読む

  • 2021年1月18日

    湖東・湖北 ふることふみ 76
    明智光秀に仕えた彦根藩士(後編) まち・文化

    神吉城祉の神吉頼定の墓(兵庫県加古川市東神吉町 常楽寺)  木俣守勝は九歳で徳川家康に出仕するがこれは幼すぎるわけではない。当時に武士たちは元服前から主に自らの子を預け教育や人間関係の構築を任せている。こうすることで主従関係が穏便に保たれたとも考えられる。しかし守勝は19歳で徳川家を出奔した。  守勝が徳川家... 続きを読む