まち・文化

  • 2020年9月16日

    湖東・湖北 ふることふみ 72
    大坂蔵屋敷

    彦根藩大坂蔵屋敷跡地(現・資生堂)  戦乱の時代、街道を整備して物流を活性化させることは戦になればそのまま敵が素早く領内を進軍できることに直結し敬遠された。  「幕府」というものは、朝廷から一時的に独自で政治を行うことを許された出張軍事機関(仮政府)との意味があるため、江戸幕府は軍事政権としての動きが優先され... 続きを読む

  • 2020年9月13日
    No Image

    「のの」のこと

     近ごろ、再び事務所に猫がやってきた。名前は「のの」という。黒猫で、背中に白い毛が数本、グレーの毛が胸のあたりにかたまっている。成人すればどんな毛並みになるのか楽しみだ。まだ生まれて4ヶ月と少し、随分とやんちゃ坊主で、猫らしい猫である。棚の上の小物は落とすし、植木鉢の植物も災難、ののは1日何回も怒られることになる。しか... 続きを読む

  • 2020年9月3日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り 「日野菜」

     ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、「日野菜」。  日野菜は県内日野町が原産地であることからその名がつけられた。細長い形状をしているが蕪の仲間で、上部が赤紫色、下部は白色で、糠漬... 続きを読む

  • 2020年8月28日

    キッチン井筒屋とプチミュージアム

    「湖北のおはなし」ラッピングカー  前号のDADAで「駅弁は通り過ぎるまちが誇る逸品を少しずつ味わうことができる弁当である。旅を愛する人は「駅弁」を「汽車弁」というのだと聞いたことがある。……誰にも教わることのない旅の作法が汽車弁と呼ばせるのかもしれない」と書いた。  米原駅で販売されている新幹線グルメ「湖北... 続きを読む

  • 2020年8月24日

    目指すべきモノ ― 初めての炭焼きの成果 ―
    長浜市余呉町上丹生

     長浜市で林業や森林整備で地域おこし協力隊として活動している子林葉さん(37歳・余呉町東野)と堀田涼介さん(27歳・余呉町下余呉)が、初めて挑戦した炭焼きの成果を確かめる炭出しをされると聞き、7月下旬、余呉町上丹生へ見せてもらいに行った。窯の焚き口を塞いだ壁をいよいよ崩し始めるところだった。  二人が師匠と呼び... 続きを読む

  • 2020年8月19日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り「野沢菜の漬物」

    野沢菜の塩漬け専用の漬物桶。木製の蓋は喜平さんの自作で、いつでも使えるようにきれいに保管されている。  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、「野沢菜の漬物」。  野沢菜の漬物は... 続きを読む

  • 2020年8月17日

    湖東・湖北 ふることふみ 71
    大津蔵屋敷

    彦田稲荷神社(大津市浜大津一丁目)  有名な話がある。  足利義昭の要請を受けて上洛し、義昭の征夷大将軍就任を支援した織田信長に義昭は副将軍か管領の役職を与えようとした。しかし信長はこれを辞し替わりに堺・大津・草津を領することを願い義昭は許可を与えた。  これは、信長が商業を重視していた経済感覚を示すものとし... 続きを読む

  • 2020年8月5日

    千代神社と藤原不比等の娘

    千代神社 不比等の娘、千代姫  『近江の伝説』(日本の伝説19 / 角川書店)に興味深い話が載っていた。  「藤原鎌足の子不比等は近江の国守に任じられて、よく彦根の地に足を運び、土地の神官の娘とのあいだに千代姫という姫を儲けた。この姫は成長するにつれてたぐい稀な美貌を謳われるようになった。時に高音丸と時雨丸... 続きを読む

  • 2020年7月30日
    No Image

    不立文字

     生来の人見知りで出不精であるにも関わらず、人と会う仕事をしている。書く仕事を選んだのは、話すのも苦手だったからで、考えていることを書き直しできるからだった。発した言葉はもうもどらない。  雨がたくさん降って、近ごろは「丁度良い(好い)加減」というものがなくなった。全てが過剰だ。コロナ禍のニューノーマルは、僕のライフス... 続きを読む

  • 2020年7月29日

    汽車弁はよいものである
    湖北のおはなし

    「湖北のおはなし」  サイコロキャラメルならぬサイコロ飴が入っている。ご縁がありますようにと五の目が上になっている。 駅弁と汽車弁  汽車の旅がいい……。僕は汽車の旅をしたことはないが、今でも憬れている。  駅弁は通り過ぎるまちが誇る逸品を少しずつ味わうことができる弁当である。旅を愛する人は「駅弁... 続きを読む

  • 2020年7月20日

    湖東・湖北 ふることふみ 70
    封建社会の納税(後編)

     日本史を俯瞰すると海外では考えられない日本人独特の好みがある。それは「世襲」と呼ばれる代々の血や名誉の繋がりである。  海外でも世襲は存在するが、どちらかといえば権力者が主張するものであり一般人がそれを完全に是とはしていない。  しかし、日本では平安時代初期に財力を失った天皇が千年を超えた現在でも国民の象徴とし... 続きを読む

  • 2020年7月16日

    玩具伝説 おもちゃの60年史

     愛荘町立歴史文化博物館で、7月23日(木)から始まる夏季特別展「玩具伝説」には200点以上のおもちゃが展示される。パンフレットには、〝戦後初のおもちゃ「小菅のジープ」や、野球盤やカロムといった長く愛されている玩具から、世界初の家庭用ゲーム機である「オデッセイ」や、大人気となった「ファミリーコンピュータ」などのビ... 続きを読む

  • 2020年7月8日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り 「シソミソ」

    6月中頃の赤シソ。梅雨明けごろがシソミソにも梅干しにも最適だ。  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、「シソミソ」。  「シソミソ」は赤シソと味噌で作る保存食だ。喜平さんにとっ... 続きを読む

  • 2020年6月30日

    足腰安全のご利益

     国道306号線、野田山町の信号に「金毘羅宮」「慈眼寺(じげんじ)」の看板がある。何時か行ってみたいと思っていた。DADAジャーナル4月号に彦根藩士平石久平次によって作られた世界初の自転車「新製陸舟奔車」の記事を書いた。「よく似たものが金毘羅宮にある」と友人が言うものだから、ようやく金毘羅大権現に参ることができた... 続きを読む

  • 2020年6月17日

    湖東・湖北 ふることふみ 69
    封建社会の納税(前編)

    彦根藩の年貢集積地の一つ松原御蔵跡(現・滋賀大グランド)  私たちはなぜ税金を支払っているのか?  生まれたときから当たり前のように納税義務があり、その税率も勝手に決められていると感じてしまう。もちろん民主主義においては税金も国民の代表が民意で決めたという建前は成り立っているが、どうしても一方的に決まったよう... 続きを読む

  • 2020年6月10日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り「そばなときゅーちゃん漬け」

    きゅーちゃん漬けとそばなのお浸し  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、「そばな」と「きゅーちゃん漬け」。  山内さんが「そばな」と呼ぶのは、そばの間引き菜で、お浸しにしてもて... 続きを読む

  • 2020年5月28日

    「尊意」と「こねり山」

    成光寺から望むこねり山  DADA4月号「淡海の妖怪」の中で、比叡山中興の祖・元三大師良源について、「元三大師と呼ばれるのは正月三日にお生まれになったから」と書いてあった。米原市上丹生に住む木彫師・森哲荘さんから「生まれた日じゃなくて、お亡くなりになった日ですよ」とご指摘をいただいた。  森さんは「元三大師良... 続きを読む