まち・文化

  • 2021年9月8日

    湖東・湖北 ふることふみ 84
    『彦根城総構え400年』(四)

    鳥居本宿南端・彦根道への石柱  《道》は不思議である。「すべての道はローマに通ず」との有名な言葉があるように日本が記録に残る歴史を有する前から人類史の中で道は重視されていた。では道が人類の英知なのかと言えば、それは否と答えざるを得ない。動物が動く場所には目に見える形で獣道ができる。また植物が繁殖するルートも... 続きを読む

  • 2021年8月25日

    奇っ怪な奉納物「ヤッサ」

    胴は麦藁を束ね千草で覆い麻縄で縛る。麻縄の上に菅を巻く。胴の上には船を乗せる。船は千草と菅で編んだもので形作られている。  「ヤッサ」は、犬上郡甲良町金屋に伝わる伝統祭事だ。集落にある「金山神社」の森に奇っ怪なオブジェが吊されており、それが何なのか、真実をずっと知りたかった。  今年3月、コロナ禍で休業してい... 続きを読む

  • 2021年8月15日
    No Image

    夏は妖怪の季節

     夏は妖怪や幽霊の季節である。彼(彼女)らは年中僕らの側で様子をうかがっているにもかかわらず、涼を求めて怪談やらホラー映画、肝試しなど、何処かでお決まりのイベントが行われている。  日本のお盆は、あの世から帰ってくる霊魂をお迎えし、そして送り出す風習だ。ご先祖様や家族、親しい友人をお迎えするだけならいいのだが、帰ってき... 続きを読む

  • 2021年8月11日

    湖東・湖北 ふることふみ 83
    『長曽根郷土史』

    『長曽根郷土史 わがふるさと長曽根の歴史』表紙  歴史調査に欠かせない情報として郷土史がある。  郷土史作成は、行政が市史・町史などの編集時に協力した郷土史家の声掛けや歴史継承の危機感など多くのきっかけがあるが平成から令和へと時代が進む今は郷土史を作成する最後のチャンスであるとも言える。それは太平洋戦争を経験... 続きを読む

  • 2021年8月4日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り  番外編「山内さんの本」

    日本には古くから伝えられてきた文化や風習があります。 それは日本人の心の中に生き続けてきた貴重な財産です。 それが近年、急速に忘れ去られようとしています。 私は先人の〝知恵〟や〝想い〟が埋もれてしまうのをしのびなく思い、私の人生で経験し、心の糧として大切にしてきたことなど、記憶を掘り起こして、お話ししました。 ... 続きを読む

  • 2021年7月28日

    カミロボ再び!
    400体の作品が集結

     懐かしい人からメールが届いた。「8月に故郷の滋賀で初めての作品展をすることになったので、お知らせのメールをさせていただきました。場所は愛荘町の愛知川びんてまりの館です」。「カミロボ」の安居智博さんだった。子どもの頃から紙と針金による紙工作「カミロボ」を作り続け、その数は600体以上。現在は作品発表と共に、 フ... 続きを読む

  • 2021年7月16日

    オリンピックと魔法の杖

    カエデ 48cm  「オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、 バランスよく結合させる生き方の哲学である。 オリンピズムはスポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである。 その生き方は努力する喜び、良い模範であることの教育的価値、社会的な責任、 さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊... 続きを読む

  • 2021年7月7日

    湖の小糸漁!

    朝日とともに帰港。湖からみるはじめての朝日だった。 小鮎  「お中元」のことを考えていた。「お歳暮」なら年の暮れ、しかし「中元」がわからない。中国の道教由来の文化らしい。中国の暦では1月15日は上元、7月15日は中元、10月15日を下元という。中元は日本でいう「お盆」。仏教の風習と混ざり、お世話になってい... 続きを読む

  • 2021年7月2日

    湖東・湖北 ふることふみ 82
    『彦根城総構え400年』(三)

    奥山家墓所(ただし六左衛門の墓石はない)  前稿では六左衛門が誕生する頃までの奥山家について記したので、今稿では六左衛門について書いてゆきたい。  「国宝・彦根城築城400年祭」の頃から井伊谷での井伊家を調べていた私は、井伊直親が暗殺された後に鳳来寺山に逃れることとなった虎松(のちの直政)に同行し幼い虎松を守... 続きを読む

  • 2021年6月30日

    御幸橋と無賃橋

    明治24年の御幸橋(画像提供:土木学会附属土木図書館)撮影時期:明治24年(1891)10月撮影  5月、愛荘町立歴史文化博物館の展示が面白いと書いた。6月、博物館から7月の夏季特別展「愛智河架橋略史—無賃橋と御幸橋—」の案内が届いた。愛知川無賃橋190年・御幸橋架替60年記念、愛荘むら芝居「愛智河架橋」連携... 続きを読む

  • 2021年6月17日

    湖東・湖北 ふることふみ 81
    『彦根城総構え400年』(二)

    奥山氏居館跡(浜松市北区引佐町奥山)  大河ドラマには大きな功罪がある。通常では注目されない人物をも描くことで世の中に周知される功。その反面、ドラマに登場しなかったために重要性が失われる誤解を招く罪。近年では『麒麟がくる』が後者であり、『真田丸』は前者だった。  平成29年(2017)の大河ドラマ『おんな城主... 続きを読む

  • 2021年6月11日

    「花結び」の展示が面白い!

     愛荘町の歴史文化博物館の展示が面白い。6月2日からは紐を結んで花や動物など、様々な形を表現する伝統的な飾り結びの技法「花結び」の展示が行われる。  展示資料によると、「花結び」は仏前を飾る荘厳具として発展し、平安時代には教養として学ばれていた。戦国時代には、 「一服盛る」の言葉通り、茶への毒物混入による暗殺の... 続きを読む

  • 2021年6月10日
    No Image

    ハリー・ポッターと妖怪

     僕が『ハリー・ポッター』のファンなのは、魔法好きというだけではない。物語のなかに魔法生物として日本の妖怪が登場するからだ。そして、ハーマイオニーの「伝説には根拠がある」というフレーズは「淡海の妖怪」の神髄だと思うからである。  BBC製作のドキュメンタリー「ハリー・ポッターと魔法の歴史」を観ていたら、人魚のミイラらし... 続きを読む

  • 2021年6月2日

    『多賀の 食べるを つなぐ』  多賀の本

     お正月や法事、地蔵盆などに親戚やご近所さんをお招きする「寄り合い」の事を「よびし」という。「よびし」は多賀町付近の方言である。そして、「よびし」のご馳走レシピを集めたのが、多賀の本『多賀の 食べるを つなぐ』だ。喜多充さんが『唄屋の縁』第170回〜多賀の食文化を伝承、「YOBISHI」活動の足跡が書籍に〜で紹... 続きを読む

  • 2021年5月26日

    伝説には根拠がある

    青龍山頂上から。正面が荒神山。写真右は木々に阻まれ、金亀山(彦根山)が見えない。  5月4日、草花や木々の芽吹きを観察する野草ツアーに参加し、標高333メートルの新緑の青龍山に登った。東京タワーと同じ高さだという。野草ツアーの主催は官民がタッグを組み地域の魅力を発信する「YOBISHI(よびし)プロジェクト」... 続きを読む

  • 2021年5月20日

    湖東・湖北 ふることふみ 70
    『彦根城総構え400年』(一)

    彦根城研究の先駆け『彦根山由来記』(昭和44年再版分)  元和8年(1622)彦根城築城第二期工事が終了する。これにより彦根城は城下町を含めて現在に近い町割りが完成した。  2007年、実際よりも1年ずれる形で『国宝・彦根城築城400祭』が開催されてから15年が経過する来年(2022)こそが本当の意味で彦根... 続きを読む

  • 2021年5月19日

    大蔵省用地の石碑

     僕は大人になってからほとんどテレビを観ない人間になった。毎週同じ時間にテレビの前に座わり連続ものを観るなど到底叶わない。  だが今年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」は、渋沢栄一が主人公である。観なくてはならないと思った。全て観ようと僕が決心したというのは青天の霹靂のようなものである。  今年に限って観る気にな... 続きを読む