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編集部の記事一覧

  • 2021年12月26日
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    DADAは701号である まち・文化

     来年の干支は「壬寅(みずのえとら)」。十二支「寅(虎)」の年である。寺田寅彦について書いておこうと思ったのは「寅」という漢字が名前にあるからという理由からではないが、2022年を迎える前の今号に相応しいのではないかと思う。  寺田寅彦は、物理学者である。夏目漱石と同時代の人物であり、「天災は忘れた頃にやってくる」とい... 続きを読む

  • 2021年7月16日

    オリンピックと魔法の杖 まち・文化

    カエデ 48cm  「オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、 バランスよく結合させる生き方の哲学である。 オリンピズムはスポーツを文化、教育と融合させ、生き方の創造を探求するものである。 その生き方は努力する喜び、良い模範であることの教育的価値、社会的な責任、 さらに普遍的で根本的な倫理規範の尊... 続きを読む

  • 2021年6月2日

    『多賀の 食べるを つなぐ』  多賀の本 まち・文化

     お正月や法事、地蔵盆などに親戚やご近所さんをお招きする「寄り合い」の事を「よびし」という。「よびし」は多賀町付近の方言である。そして、「よびし」のご馳走レシピを集めたのが、多賀の本『多賀の 食べるを つなぐ』だ。喜多充さんが『唄屋の縁』第170回〜多賀の食文化を伝承、「YOBISHI」活動の足跡が書籍に〜で紹... 続きを読む

  • 2021年4月8日

    伊吹山文化資料館へGO! まち・文化

     企画展〝「水になった村」写真家・大西暢夫と徳山村のジジババたち〟が開催中だ。『ホハレ峠』の著者の写真展である。会期中の4月11日には大西さんの監督作品「水になった村」の上映会、同18日には講演会も予定されている。  1970年の国勢調査によると、旧徳山村の人口は1583人。ダムの建設に伴い、水没する集落の村民... 続きを読む

  • 2021年3月3日

    森の恵み「ながはま森のメープル」 まち・文化

    樹液採りに向かう  長浜産のメープルシロップ「ながはま森のメープル」(20g入り、1,500円)が、道の駅・塩津海道あぢかまの里(長浜市西浅井町塩津浜)で販売されている。メープルシロップはカナダ産が良く知られ、サトウカエデの樹液から作られる。日本国内にはサトウカエデは自生しておらず、ながはま森のメープルはウ... 続きを読む

  • 2021年1月27日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り「あいあけ披露目」 まち・文化

    婚礼の日  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(93)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は「あいあけ披露目」。  「葬式の話をしたさかい、婚礼の話もしておこか」と、喜平さんらしく順序正しく、注釈も入れながら結婚の際の一... 続きを読む

  • 2021年1月8日

    戦国武将とSDGs まち・文化

     彦根ヒストリア講座のテーマは、「講談で生き様を! 講義で思想・政策・業績を! そして、SDGs分析で天下人となれなかった理由を探る」。SDGsで武将を分析する思考実験は滋賀大学経済学部教授小野善生氏が担当。講談は、古典から創作まで幅広く語り聞かせる上方講談師の旭堂南海師による。「神になれなかった近江の強者たち」と... 続きを読む

  • 2020年12月16日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り「黒打掛」 まち・文化

    黒打掛姿の和子さん  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(93)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は「黒打掛」。  黒打掛は集落で亡くなった人を弔う〝野辺送り(葬式) の際、女性たちが羽織った着物だ。平成元年、喜平さんの... 続きを読む

  • 2020年11月30日

    煙草の歴史に興味アリ まち・文化

    煙草の乾燥小屋(多賀町屏風)  「煙草」という漢字を見ていて、煙り草……キレイだなと思った。煙草の歴史を語ることができる人はどれほどいるだろう。いつ頃、日本に入ってきたのかも知らない。中国からなのか…、ポルトガル? オランダ? 煙草は健康によくないといわれ、その歴史には触れてはいけないような、了解があるのだろ... 続きを読む

  • 2020年11月21日
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    時を見送る人たち まち・文化

     また同じように冬がやってくる。友人がハロウィンの飾り付けが終わったらクリスマス、そしてお正月バージョンと話していた。  慌ただしくて嫌になるというのではなく、ディスプレーをあれこれ考え、出来映えが楽しみという様子で、ほほえましい。世の中にはそうやって季節の移り変わりを自分なりに楽しみ、時を見送っている人たちがいる。「... 続きを読む

  • 2020年11月10日

    フジタ天六ゲーム まち・文化

     長浜市木之本町黒田の藤田長蔵さん(79)が新しいサイコロゲームを考案した。「フジタ天六ゲーム」という。今年正月、ビデオゲームばかりしている孫に「何かほかの遊びもしたら」と世話をやいたら、「何か考えて」と言われ生まれたのがこのゲームだ。試行錯誤に半年、7月に完成した。  ルールは至極簡単である。4・5センチ角の... 続きを読む

  • 2020年10月28日

    そろそろ灯してみようか……! スウェーデントーチ まち・文化

     今年もまだ2か月あるけれど、私の中の今年の新語・流行語大賞は「スウェーデントーチ」だ。キャンプやアウトドア好きの人は知っているかもしれないけれど、6月に初めて耳にして、いろいろ話を聞くうちに「それじゃ、一つもらおうかしら」となり、手に入れた。眺めているだけでも結構ワクワクする。言葉の響きも気に入っていて、新語... 続きを読む

  • 2020年10月20日

    山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り「かぼちゃの種取り」 まち・文化

     ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(93)和子さん(93)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、「かぼちゃの種取り」。  「かぼちゃは、朝、7時半から8時ごろに花が開くんや。前の日に、開きそうな花を開かないように輪ゴムで留めておくんや。... 続きを読む

  • 2020年9月16日

    湖東・湖北 ふることふみ 72
    大坂蔵屋敷 まち・文化

    彦根藩大坂蔵屋敷跡地(現・資生堂)  戦乱の時代、街道を整備して物流を活性化させることは戦になればそのまま敵が素早く領内を進軍できることに直結し敬遠された。  「幕府」というものは、朝廷から一時的に独自で政治を行うことを許された出張軍事機関(仮政府)との意味があるため、江戸幕府は軍事政権としての動きが優先され... 続きを読む

  • 2020年7月30日
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    不立文字 まち・文化

     生来の人見知りで出不精であるにも関わらず、人と会う仕事をしている。書く仕事を選んだのは、話すのも苦手だったからで、考えていることを書き直しできるからだった。発した言葉はもうもどらない。  雨がたくさん降って、近ごろは「丁度良い(好い)加減」というものがなくなった。全てが過剰だ。コロナ禍のニューノーマルは、僕のライフス... 続きを読む

  • 2020年6月17日

    湖東・湖北 ふることふみ 69
    封建社会の納税(前編) まち・文化

    彦根藩の年貢集積地の一つ松原御蔵跡(現・滋賀大グランド)  私たちはなぜ税金を支払っているのか?  生まれたときから当たり前のように納税義務があり、その税率も勝手に決められていると感じてしまう。もちろん民主主義においては税金も国民の代表が民意で決めたという建前は成り立っているが、どうしても一方的に決まったよう... 続きを読む

  • 2020年4月1日

    森鈴の猫 まち・文化

     少し前、米原市堂谷の「森鈴(もりりん)」という古民家カフェに行くことがあった。飼い猫が4匹いた。  僕の家にいる猫は、僕と一定の距離を保ち、決して触らせてくれない。手を出せばすんでのところで、回避する。無理に触ると噛みつく。それでいて一定の距離を保つところは見事である。編集部の事務所にも猫がいたが、いなくなって... 続きを読む