まち・文化
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2020年3月25日
久し振りの竹生島文様
石頭山 千手寺千手寺境内 謡曲『竹生島』に「緑樹影沈んで 魚木に登る気色あり 月海上に浮かんでは 兎も波を奔(はし)るか 面白の島の景色や」と謡われている。日本の「波うさぎ」「波とうさぎ」「波にうさぎ」「波のりうさぎ」などと呼ばれる文様は、別名を「竹生島文様」という。僕は淡海発祥だと信じて疑わない。淡海の竹生島文様をコレ... 続きを読む
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2020年3月21日
「かけがえのない」もの
最近は眼鏡を3つくらい使っている。ビジネス、ドライブ、スポーツ、それぞれ用途に合わせて吟味して買ったものではない。今まで使ってきた眼鏡ばかりである。年を重ね、レンズの度数と老眼の進行が上手い具合に、シーンに合うのだ。 スポーツ用に使っているものは20年になる。スタイルは勿論今の時代には合わないし、フレームの地金も見... 続きを読む
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2020年3月17日
湖東・湖北 ふることふみ 66
井伊直滋を供養する寺・法雲院井伊直滋と澤村軍兵衛の位牌 彦根城時報鐘を現在の位置に移転させた井伊直滋は、藩主世子の座を捨てて百済寺で出家する。しかし彦根藩でも重要な人物であった直滋は百済寺山門から脇にそれた地に屋敷が与えられることとなる。 その屋敷には書院や長屋も立ち、直滋に従った家臣たちにはそれぞれに屋敷も与えられていた。『愛東の... 続きを読む
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2020年3月11日
三成の戦 九
3月15日(日)ビバシティ彦根2階ビバシティホールで、「三成の戦 九」というイベントが開催される。主催は「三成の戦実行委員会」。石田三成の人物像を再評価し、その魅力を全国に発信することで、三成ゆかりの地として彦根市をPRする目的で、2011年より活動を続けている。佐和山の頂上や鳥居本駅ホームに置いてあるベンチは... 続きを読む
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2020年3月9日
移動式炭焼き器を使ってみたら・・・・・・
「移動式炭焼き器を使ってみよう!」と、有志が集まるらしいのでウッディパル余呉へ行ってきた。主催者のながはま森林マッチングセンターが「使ってみよう!」と声がけしたのは正式には「移動式炭化炉」と呼び、同センターが森づくり活動を行う人や団体のために無料で貸し出しているものだ。一見すると、ひと昔前のロケットのよう... 続きを読む
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2020年3月2日
山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り オコナイの「五汁」と「油揚げ」
秘密基地(別宅)にはさまざまな道具があり、自作の道具で豆乳の絞り方を実演してくれた ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は、古橋では3月初めに行われるオコナイにちなむ「五汁」と「... 続きを読む
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2020年2月26日
「凶」をひいて「吉」となる巨大お神籤
2月4日、凶をひきあてるという強運!? 宗安寺(彦根市本町)で2月4日に披露された「彦根摩訶不思議御籤(まかふしぎみくじ)」をひいてきた。 日本で2番目に大きいという6角柱のお神籤筒を使う。高さ112.9センチで、「いいふく」の語呂合わせになっている。2006年1月に開催された「いい福招福まつり」(主催/... 続きを読む
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2020年2月21日
湖東・湖北 ふることふみ 65
幻の三代藩主・井伊直滋井伊直滋の墓・百済寺 私の個人的な習慣として、大晦日の夜に彦根城時報鐘で除夜の鐘を撞きに行く。この音色は玄宮園の虫の音と共に『日本の音風景百選』にも選ばれている。鐘を撞いたあと城下に戻ってからまだ誰かが鳴らしている美しい響きは、自然と1年の行いを浄化させてもらえる気持にもなる。 さて、彦根城築城のとき鐘は... 続きを読む
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2020年2月18日
山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り 「そばの話エトセトラ」
赤く見えるのは未熟なそばの実で、完熟すると黒くなる。ちなみに花は白色(伊吹山文化資料館 提供) ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は「そばの話エトセトラ」。 前回、喜平さんか... 続きを読む
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2020年2月5日
戦国武将とSDGs その2
最近「SDGs」という文字列を目にする機会が増えた。「Sustainable Development Goals」の頭文字で「持続可能な開発目標」という日本語訳が与えられている。2015年9月の国連サミットで採択され、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために17のゴール(目標)を掲げ... 続きを読む
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2020年2月4日
失われる景観(記憶)と決意
1月9日、米原市一色の「等倫寺(とうりんじ)」の本堂背後にある杉の大木を切るというので、朝、8時30分、カメラを持って僕は現場にいた。かつて、杉は三本あったが、残った一本が「等倫寺の杉」として歴史を閉じる瞬間に立ち会うのが目的だった……。 等倫寺は『改訂近江國坂田郡志第六巻』(1971年)によると、「醒井村大... 続きを読む
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2020年1月29日
七草囃子 調査について
正月7日、七草粥を食べる風習がある。昔は6日の晩に「七草囃子」を唄いながら七草を刻んだそうだ。明治時代の彦根では「唐土の鳥が、日本の土地に、渡らぬ先に、七草なづな、七草なづな」と唱えながら、囃して刻んだらしい。 『高島の昔ばなし』には、「唐土の鳥が、日本の土地に、渡らぬ先に、七草なぐさ、祝いの薬草 祝いましょ」と歌... 続きを読む
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2020年1月29日
雪と欠けたままの記憶
この冬、僕の住む町には雪が降っていない。花のように風に舞う雪よりも、真っ直ぐにさらさら落ちてくる雪の方がいい、などと考えていると、子どもの頃の記憶がよみがえってくる。詳細なものではない。場面が浮かぶだけで、色彩もあるのかどうかも曖昧だ。 朝の水が冷たいので顔を洗うのが億劫だった。温水を自在に使うことができる時代だが... 続きを読む
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2020年1月21日
湖東・湖北 ふることふみ 64
その後の高野瀬家と肥田城歴代肥田城主の菩提寺・崇徳寺 2019年は肥田城水攻め460年であったため1年をかけて関連する歴史の流れを紹介した。最後に高野瀬家と肥田城を追ってまとめとしたい。 浅井長政が織田信長に滅ぼされたのち、高野瀬秀隆・景隆父子が信長に仕えた記録が残っている。想像の域は出ないが、信長の浅井攻め戦略の一つとして周囲... 続きを読む
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2020年1月15日
山内さんの 愛おしいもの・コト・昔語り「伊吹・太平寺のそば」
太平寺のそば打ちで行われたベニ鉢を温める方法の再現(伊吹山文化資料館提供) ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(92)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回は「伊吹・太平寺のそば」。 喜平さんは昭和50年代末から60年代... 続きを読む
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2020年1月8日
菅浦で春を夢見て、冬に桜を手入れする
奥びわ湖桜守講座 201911月最後の日、長浜市西浅井町菅浦で〝桜並木を守るためにいまできること〟を考え実践する講座が開かれた。 菅浦は、奥琵琶湖パークウェイを含む湖岸約22キロにわたり、3000本以上の桜並木が続く、海津大崎とともに湖北では桜の名所として知られたところだ。受講生は県外からの参加も含めて18人、地元菅浦の方も参加された。... 続きを読む
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2019年12月25日
新しい習慣
また、1年があと数日で終わる。ものすごい速度で毎日が過ぎていき、あっ!という間だった。ほとんど印象にない。 ただ、トマトジュースと牛乳を1対1で割ったものを大量に飲むようになった。色はいただけないが、案外上手い。健康のためというより、新しい習慣を得たことが面白い。 習慣というのは、「学習により後天的に獲得され、繰... 続きを読む