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まち・文化

  • 2019年9月6日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り「亀山の茶畑」その3

     ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(91)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。今回も亀山の茶畑にまつわるエトセトラ。  昭和27年、旧高時村では地域振興策として、在来種の茶の実を播き茶畑を整備、製茶工場も作った。喜平さんは、おい... 続きを読む

  • 2019年8月29日

    眺遠的?
    第3回 彦根城眺遠的大会

    2017年彦根城眺遠的大会(彦根市弓道連盟提供)  2024年の国民スポーツ大会において弓道競技が主会場の彦根市で開催されるため、彦根の魅力を内外に発信する目的で2017年に始まったのが「彦根城眺遠的大会」である。今年は9月1日に開催され、21都府県から293名が参加する大会となる。  弓道に縁のない者... 続きを読む

  • 2019年8月26日
    No Image

    ヘレン・ケラーの松のこと

     随分と時間が経ってしまったものでも、忘れていなければ叶うこともある。気の長い話であることは確かだ。  2016年「ヘレン・ケラーが訪れた場所」という記事を書いた。『彦根市立図書館がある場所に滋賀県立盲学校があった。ヘレン・ケラーが訪れ記念植樹をした場所である……。僕は、「働く人のために、よき蔭を與へよ」とヘレン・ケラ... 続きを読む

  • 2019年8月16日

    湖東・湖北 ふることふみ 59
    野良田の戦い(前編)

     前回まで肥田城水攻めを紹介し、肥田城主高野瀬秀隆が城に籠って六角義賢の攻撃から城を守りきったと紹介した。  しかし、この一度きりの戦いで六角氏の勢力が損なわれたわけではなく、翌永禄3年(1560)に義賢は再び総力を結集して北上を始めた。水攻め時に雨による堤防決壊での撤退を反省したのか梅雨が終わり、台風が襲ってく... 続きを読む

  • 2019年8月13日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り「亀山の茶畑」

     ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(91)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。今回は前回に続いて「亀山の茶畑」。  前回、旧高時村の地域振興策として、昭和26年に亀山の山林を開墾、「等高線栽培法」を用いて子どもらが集めた茶の実を播いたところまでを書いた。等高線栽培... 続きを読む

  • 2019年8月6日

    菅山寺・朱雀池でほっとする

     長浜市の北部・大箕山(おおみやま)の山中にある菅原道真ゆかりの古刹・菅山寺。境内にはオアシスのように木々に囲まれた「朱雀池」がある。無住となって久しいが、豊かな植生を持つ寺域の森に魅せられた人たちが「菅山寺の森  友の会」を作り、森を知り、学び、整える活動を定期的に行っている。今月、同会が... 続きを読む

  • 2019年8月2日

    「明智光秀」は多賀町出身!?

    十兵衛屋敷跡から明智丸をのぞむ  2020年のNHK大河ドラマは『麒麟がくる』。智将・明智光秀が主役で、従来とは異なる新しい解釈で、その謎めいた前半生に光があてられるという。光秀が築いた「坂本城」や一族の墓のある「西教寺」がゆかりの地として有名だが、新たに光秀公の出身地と名乗りを上げたのは犬上郡多賀町佐目... 続きを読む

  • 2019年7月31日

    伊砂砂神社の二宮金次郎

     僕は不思議なものが好きだ。超常現象のような不思議ではない。「何故だろう」という疑問のようなものである。  先日、草津市の伊砂砂(いささ)神社に立ち寄った。「砂砂」の音が心地よい。「砂々」と書かないのも理由があるのだろうと考えていたら、二宮金次郎像が目に入った。いままでに見たことのない、丸いフォルムをしている。僕... 続きを読む

  • 2019年7月17日

    半月舎だより 31

    近所のイベントに三輪自転車で赴き、出店 野外映画上映会「びわ湖の渚映画館」での出店 古本屋台  ワイン屋とけんかをした。  ワイン屋とは古本とワインを半月の晩に楽しむ「半月ワインバー」を一緒に続けてきたが、それも小休止することとした。けんかといっても絶交するようなけんかではなく、言いたいことを言っ... 続きを読む

  • 2019年7月11日

    湖東・湖北 ふることふみ 58
    肥田城水攻め(後編)

    江戸期の肥田の堤防  高い堤防に囲まれて、水が容赦なく襲いやがて建物の中にいても床下の水に悩まされるようになり櫓などの高い所に人々が集まって外を見ながら怨嗟の声を上げる……。多くの方は水攻めに対しこのようなイメージを持っているのではないだろうか?  関東で唯一であり日本最後の水攻めとなった忍城水攻めを描いた映... 続きを読む

  • 2019年7月8日
    No Image

    電話BOX

     気の遠くなるような昔の話ではない。その呼び方が正しいかどうかわからないけれど、街のあちこちに電話BOXがあった。事態が深刻になるとわかっていながら夜を明かしたことや、友人から小銭を借りた経験は誰にでもあるだろう。  公衆電話やブースをリアルに経験することのない現代の人々は、ハリーポッターやマトリックスを観てどんなふう... 続きを読む

  • 2019年7月1日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り「 茶畑と子ども貯金」

    古橋亀山茶畑 ©ながはま森林マッチングセンター: ながはま森林マッチングセンターウェブサイトの「ドローンで見た湖北の森」で動画を見ることができる。  ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(92)和子さん(91)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお... 続きを読む

  • 2019年6月24日

    小さなラジオスタジオ

     彦根の「伝統的建造物群保存地区」にある花しょうぶ通り商店街の一画に「逓信舎」という建物がある。昭和9年に洋風に改装した郵便局舎(国指定登録有形文化財 旧川原町郵便局舎)を、中心市街地域活性化を図るために、地元の有志・団体・大学生と連携しながら、シェアオフィスやコミュニティスペースとして利用している。事務机にパソ... 続きを読む

  • 2019年6月14日

    湖東・湖北 ふることふみ 57
    肥田城水攻め(中編)

    肥田城水攻め堤防址  永禄2年(1559)4月3日から始まった肥田城水攻めの詳しい経緯を知る手掛かりはほとんど残されていない。数少ない情報から考察すると、堤防を築き宇曽川と愛知川の水を流し込んだ六角軍は城を囲んだまま安食に本陣を置く。そのまま戦いを仕掛けることはなくこう着状態となる。水を留めるということは大き... 続きを読む

  • 2019年6月11日

    山内さんの愛おしいもの・コト・昔語り「ひとつぼ喰い」

     ご縁があって、長浜市木之本町古橋にお住まいの山内喜平さん(91)和子さん(91)ご夫妻にお会いしてお話を聞き色々教わっている。ふと耳にする山内さんのお話が面白い。「愛おしいもの・コト・昔語り」は、私が聞いた中でもこれはと思った、或いは伝えておきたい山内さんの記憶である。今回は、「ひとつぼ喰い」。  赤飯などが盛... 続きを読む

  • 2019年6月7日

    啻豈に有形の徳のみならんや
    薩摩治兵衛記念館 開館

     「バロン薩摩」とよばれ、戦前のパリ社交界で華々しく文化人たちと交流した薩摩治郎八というひとがいる。彼自身は明治34(1901)年に東京で生まれているが、その祖父・薩摩治兵衛は、天保元(1830)年、現在の豊郷町四十九院の貧しい農家の生まれで、丁稚奉公から苦労の末に木綿商として一代で成功し、「木綿王」と呼ばれるま... 続きを読む

  • 2019年6月4日
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    蓑火と森川許六

     「蓑火(みのび)」という妖怪と森川許六が繫がった。  『百鬼解読』(多田克己著 講談社)に、明治時代の妖怪研究家井上円了の一文が引用されている。「近江の琵琶湖には不思議な火があると古老は言う。旧暦五月頃の幾日も降り続く梅雨の、ま近な景色もよく見えないほどの天気の暗夜になると、湖水を往来する船夫の簑に、まるで蛍火のよう... 続きを読む