バーで食べるハンバーグ

Bar Thistle 四番町スクエア店

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2010年12月17日更新

バー・シスルの店内

 バー・シスルは、止まり木の向こう側に、いつもと変わらぬ優しいバーテンダーがいるお店だ。数ヵ月に一度しか訪れることのない僕をしっかりと覚えていてどんなに酔っていても、深夜であっても「いらっしゃいませ。今日は何になさいますか」と迎えてくれる。
 バーは独りに限る。誰とも話さない。バーテンダーさんと必要なコミュニケーションだけ……。僕には、お酒に主義や主張、独自のスタイルは無い。とりあえず、パスティス・ウォーターとか、アイラ島一周にチャレンジするとか、マデラワインをすすめられるがままに、或いは、シェリーアイス。深夜のシェリーアイスは特にいい。

 仕事の都合もあって真っ昼間、しかも午前11時30分。バー・シスルの扉を開いた。昼間のバーである。
「いらっしゃいませ。今日は何になさいますか……」、いつもと変わらない。
 平日限定20食というランチを食べに訪れた。スープ・サラダ・メインディッシュ・デザート・コーヒーまたは紅茶が付いて1050円である。メインディッシュは5種から選ぶ。12月は「ベーコンとカボチャのクリームパスタ」「チキンのピリ辛チリソース」「牡蠣とホウレン草のクリームコロッケ」「シスル特製ハンバーグ」である。近江牛を使ったハンバーグは、デミグラスソースと和風おろしハンバーグがある。バー・シスルの一番人気という特製ハンバーグ(デミグラスソース)を頼んだ。
「はい。かしこまりました」。何があったとしても変わらない距離感がいい。

シスル特製ハンバーグ

 ガルニは、クレソンとポテトフライ、シンプルである。ハンバーグには半熟玉子がのっている。これが厄介だ。 その昔、玉子かけご飯の食べ方とか、目玉焼きはいかにして食べるかなど作法にも似た熱い論議があった。この半熟玉子にも、悩んだ人は多いことだろう……。フォークを入れると、とろーりと半熟の白味と黄味が流れるのは予想できる。真ん中に入れるのか端からか、ポテトフライで潰し黄味をすくうか。玉子だけを食べるのか、ソースと混ぜるのかも、問題といえば大した問題に成り得る……。とりあえず真ん中と決め、流れはツキに任せることにした。持って生まれた運は一生変わらないが、ツキは気まぐれだ。僕は、思案を止め、ギネスを注文した(これも仕事の都合である)。
 バー・シスルは最近、ランチだけでなく、午後6時から9時の時間帯はカジュアルなビストロ的な使い方もできるらしい。これならば、仕事の都合と、思案のしどころである。

 ところで、僕がハンバーグを食べ始めた12時過ぎ、先輩が入ってきた。彼はカウンターに座り「シスル特製ハンバーグ(デミグラスソース)」を注文した。それほど重要なことではないのだが、彼は玉子は端からフォークを入れることにしているらしい……。

Bar Thistle 四番町スクエア店

〒522-0064 滋賀県彦根市本町1丁目12-12 ファーストハウス1F
TEL&FAX: 0749-22-1230

営業時間 月〜金 18:00〜25:00(L.O.)土・日 16:00〜25:00(L.O.)
定休日 水曜日

樽詰ギネス&ウイスキー&ワイン+英国パブ料理を中心とした世界の料理や、農家製のチーズ、自家製燻製料理を楽しむことができる。テーブルチャージ¥300。グループでの利用も可能。

平日限定ランチ 1,050円 限定20食 / 定休日(水・土・日)営業時間 11:30〜14:00(14:30閉店)

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

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