大人も夢中になる体感型ミュージアム

ヤンマーミュージアム

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2013年7月1日更新

 JR長浜駅から南東に徒歩約10分、緑がいっぱいの大きな建物がヤンマー株式会社が創業100周年を記念して開館した「ヤンマーミュージアム」だ。ヤンマーグループは「都市・大地・海洋という3つの事業フィールドで自然と共生し、食料生産とエネルギー変換のイノベーションに挑戦する」という企業コンセプトを持つ。ヤンマーミュージアムにはそのすべてが詰まっており、見たり、触ったりしながら体感できる、まさに「見てふれて乗って心動かす体験型ミュージアム」なのである。
 建物に入ってすぐ、エントランスに置かれているのは迫力の大型ディーゼルエンジン。約100年前にドイツ・MAN社から日独友好の証として寄贈されたディーゼルエンジンのレプリカをシンボルとして展示している。大迫力のディーゼルエンジンだけでも一見の価値有りだ。また「山岡孫吉記念室」ではヤンマーの創業者でもあり、世界で初めてディーゼルエンジンの小型実用化に成功したことで知られる山岡孫吉氏の功績を紹介している。年表等の展示物のほか、山岡氏の歩みや偉業を紹介する映像が流されているのだが、この映像が感動を誘う物語なのだ。ミュージアム等では映像を素通りしてしまう人も多いとは思うが、ぜひ腰を落ち着けて見てもらいたい。筆者自身は思わず涙ぐんでしまった。ほかには、ヤン坊マー坊グッズやセレッソグッズをはじめとするオリジナルグッズを販売するミュージアムショップと、長浜市「黒壁」と提携して運用しているカフェも併設されている。ここまでは入館料なしで楽しめるコーナーになる。

 入館料を払って中に入ると、ディーゼルエンジンのパワーを国内でも有数という大型スクリーンとCG映像で体感できる「エンジンシアター」が迎えてくれる。続く展示室は大地・都市・海洋のフィールドごとにヤンマーの製品に実際に触れて、乗って遊んだり、学んだりできるコーナー。実際の機械がそのまま展示されており、船舶のコーナーなどはそのスケールに圧倒される。そもそも農業に携わった経験のない自分にとっては、農業用機械の操縦席に座るだけでも十分楽しい体験だったが、ボート操縦シミュレーターやミニショベル建設機械の操縦シミュレーターなどゲーム感覚で遊べるコーナーは、ちょっと離れたくなくなるほどだった。土日などは人気コーナーには行列ができることもあるという。
 展示室でたっぷり遊んで疲れたら2階へ……。往年の名エンジンをゆったりと観覧できる「エンジンギャラリー」やミュージアム全体を俯瞰できるリラックス・サロンがあり、外のテラスには、ビオトープや足湯、さらに周囲を見渡せる展望台が用意されている。子どもが楽しいのはもちろんだが、大人でも「一度触ってみたかった」とか、「なるほど、こういうものだったのか」と、体験しながら学べるのが魅力だ。2階で自然を感じながらのんびりするのも楽しい。何度も訪れたくなるミュージアムがヤンマーミュージアムなのだ。

世界初のディーゼルエンジン

ミニショベルの操縦シミュレーター

ヤンマーミュージアム

滋賀県長浜市三和町6-50
TEL: 0749-62-8887
10:00〜18:00(入館は〜17:00)
休館日  月曜日(祝日や振替休日の場合は翌日)

入館料: 一般 600円、中・小学生 300円、未就学児無料

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

みなみ

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