ののすておりがみ!

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 愛荘町 2016年3月14日更新

関りんさん

 不思議なもようの折り紙が添えられて、編集部に手紙が届いた。様々なもようを一枚のなかに集めた折り紙だった。しかし折り紙と思ったそれは、裏面に「ののすておりがみ発売記念イベント」のお知らせが記されたチラシだった。
 「ののすて」とは、2002年まで愛荘町南野々目で操業していた近江上布の織屋「野々捨商店」のこと。近江上布の産地であった湖東地域のなかでも、特に美しい多色柄で人気があった商店だったという。その型紙の図柄をプリントしたのが、「ののすておりがみ」なのである。
 ののすておりがみを企画したのは、愛荘町地域おこし協力隊の関りんさん。野々捨商店の型紙約六千枚は愛荘町に寄贈されており、その活用を考えてみないかと町から提案されたのだという。
 昨年度は型紙の実物を使って、地域おこし協力隊の活動拠点「おうち」で「紋様展」を開催。ちょうどその頃、関さんは地元の人に折り紙で八角形の箱をつくる方法を習った。「これを型紙の柄でつくってみたらどうだろう?」と思いつき、コピー用紙にプリントした自作のののすておりがみでいろいろなものを折るようになった。ののすておりがみで折るものはなんでもよいわけではなく、「柄が素敵に見えるもの」に関さんはこだわり、柄どうしの組み合わせを楽しめるもの、柄がきれいに見える折り方をもとめて試行錯誤した。町に住む折り紙上手の「先生」二人の存在も心づよく、「先生たちが提案してくれたことでどんどん幅が広がった」という。昨年11月からは自作のののすておりがみでワークショップを重ねてきた。そして今回、ヨシ紙を使った折り紙・ののすておりがみとして商品化された。
 柄は12種類。柄の組み合わせを楽しめるよう、白が強い柄、黒が強い柄、総柄、不均等な柄、小さい柄、大きな柄…とバランスを重視したそうだ。
 私はと言えば、不勉強ながら、近江上布に柄があったことさえ知らなかった。折り紙にある柄が実際に織り上げられた布を見せてもらって、その印象の違いに驚いた。
 「型紙の柄はかちっとしていますが、これを糸に型染めして織り上げるので、仕上がりはぼんやりおぼろげな柄になります。それが絣の技法です。しかも野々捨商店の特徴は多色柄なので、一つの柄に対して複数の型紙があるんです」と教えてくれた関さんも、町内の近江上布産業会館に通いながら、近江上布のことを勉強中だという。「ののすておりがみが、近江上布やその技術を知る入り口のひとつになれば」と話してくれた。
 冒頭の、折り紙のようなチラシで、数年ぶりの鶴を折ってみた。折るたびに違う柄が目に入り、次々と違う柄どうしが隣り合う、万華鏡をのぞくような楽しさがあった。関さんが柄の組み合わせにこだわった訳が、折ってみてようやくわかった。

ののすておりがみ発売記念イベント

野々捨商店型紙展
会期: 2016年3月5日(土)〜27日(日) 10:00〜17:00(月祝休み)
会場: 近江上布伝統産業会館(愛知郡愛荘町愛知川13-7)TEL: 0749-42-3246

ののすておりがみ作品展
会期: 2016年3月5日(土)〜21日(月祝) 10:00〜17:00(月休み21日除く)
おうち(愛知郡愛荘町愛知川1764-1) / TEL: 0749-29-1948

ののすておりがみワークショップ
会場: おうち 14:00〜 / 要予約
2016年3月20日(日) 新聞バッグ 定員8名  費用2,000円
2016年3月21日(月祝)ペパニカ  定員15名 費用3,500円

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

はま

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