伊吹山から昇る朝日を見に賤ヶ岳へ登る

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2015年12月28日更新

 富士山の山頂と太陽が重なるのを「ダイヤモンド富士」と言うらしい。ならば、伊吹山の山頂から昇る朝日は「ダイヤモンド伊吹」と言ってもいいかもしれない。
 10月の半ば頃、「日の出・日の入りマップ」というウェブサービスで、12月1日の朝に賎ケ岳の山頂に立てばちょうど伊吹山のてっぺんから朝日が昇るということを知った。教えてくれたのは、以前、余呉湖ナイトハイキングの案内をしてくれた前田壯一郎さんだ。これは早朝に賎ケ岳に登るしかない、ということで、僕はこの日が来るのを心待ちにしていた。日の出の時刻は6時44分。5時ごろから登りはじめれば十分間に合うが、日の出前だから真っ暗な中を登らなければならない。前田さんと一緒なら心強い。
 前日の11月30日は実にいい天気だった。しかし、当日の予報は曇り。午前4時に彦根を出発したが、米原を過ぎた辺りから小雨がぱらつきはじめた。路面もけっこう湿っているのでしばらく前から降っていたのかもしれない。

 午前5時、余呉湖湖畔の登山口に集合。幸いなことに雨は上がっていた。暗闇の中、登山開始。ヘッドランプの明かりだけを頼りに登っていく。時折、茂みの中からがさごそと音がして驚く。ヘッドランプが照らした先に小さな光が二つ一組で反射している。おそらく鹿の目だ。早朝の来訪者に向こうも驚いたに違いない。
 午前6時過ぎ、登りはじめて1時間弱ほどで山頂に到着した僕たちの目の前に広がっていたのは予期せぬ光景だった。山頂から見下ろす木之本から長浜にかけての平野部に無数の明かりが灯り美しい夜景を作り出していたのだ。少し早く到着しすぎたかと思ったが、思わぬご褒美に夢中になってシャッターを切った。そうこうしているうちにいつしか空は明るくなり、伊吹山の後ろの空が朝焼けに赤く染まった。それまで空を覆っていた重い雲は東の空だけ薄くなりつつあった。

 そして、午前6時44分、日の出の時間だ。しかし、手前に伊吹山があるために太陽が顔を出すまでには少し時間がかかる。山頂の手前にかかっていた雲はすっかりなくなり、いよいよダイヤモンド伊吹かと期待に胸を膨らましたが、いつまでたっても一向に太陽は顔を出さない。どうやら伊吹山の背後に厚い雲の層があって遮られているようだった。
 結局、7時を過ぎてもうあきらめようかという頃に、雲の上から姿を現した太陽は日の出とはほど遠い普通の昼間の太陽だった。しかも、思っていたよりもかなり南寄りのところにあった。そう、冬の太陽は低い軌道を通るので、12月1日に賤ヶ岳と伊吹山の山頂を結んだ延長線上から出た太陽は、1377mの頂上の高さに達する頃にはすでに南寄りに進路をとって山頂からは出てこないのだ。つまり賤ヶ岳から見るダイヤモンド伊吹を見ようと思うと、もう数日前に来なくてはならなかったということになる。そもそも日を間違えていたというのが今回のオチなわけだが、冬至を過ぎて来年1月後半にもう一度チャンスがある。次回はもう少し周到に計算して再度挑戦してみたいと思う。
 もちろん、賤ヶ岳の山頂からにこだわらなければ、ダイヤモンド伊吹はいつでも見ることができる。新春の初日の出、ダイヤモンド伊吹の見えるスポットを探してみるのもいいかもしれない。

はじめ

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