運動会

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2015年10月16日更新

 秋といえば運動会のシーズンだ。つい数年前まで、近所の小学校のグラウンドで行われている運動会はどこか遠い世界の他人事のように感じられていたが、子どもが大きくなってくるとそういうわけにもいかない。先週末は、子どもの保育園の運動会が、そしてその翌日には学区の市民運動会が行われ、みっちり参加してきた。
 保育園の運動会は、多少の親子競技があるもののほとんど応援に徹するのみだが、市民運動会のほうは綱引きにリレーと花形種目に出させてもらうことになった。これは昨年からのランニングの成果を発揮しなければと俄然力が入る。
 思えば、高校を卒業して以降、あまりスポーツに興味がなくなっていた。決められたルールの中で競い合い勝敗を決めるということがくだらないことのように思えた。それでも昨年から走りはじめたのは、スポーツの本当の楽しみは「自分との戦い」であるということに気づいたからだ。そんなことは、子どものころから散々言われてきたことだけれども、当時は「自分との戦い」なんてきれいごとの建前だと思っていた。しかし、歳を取ってスポーツから離れてみてやっとその言葉の本質がちゃんとわかったような気がする。「自分との戦い」というと仰々しいが、「自分の肉体との対話」とでも言い換えればわかりやすいかもしれない。いまの自分の体力でどこまでできるか、まだもうちょっといけるんじゃない、いやもう無理かも……そういった自分自身の身体とのやりとりが楽しいのだ。だから、球技などよりもより単純な走るという方向に向かっていったのも必然のことのように思う。
 さて、肝心の市民運動会の結果はというと、綱引きこそ2位だったものの、リレーは第一走者で走って6人中5着でそのまま順位は上がらず仕舞い。総合成績は最下位という惨憺たるものだった。やはり、勝ち負けを競うのもスポーツの醍醐味の一つ。素直に悔しい。
 来年はもっと順位を上げられるように明日からまたがんばって走ろうなんて思っていたら、翌日は全身がものすごい筋肉痛で体が重くて重くて。とても「自分の肉体との対話」どころの話ではなかった。まだまだスポーツの本質には辿り着けそうにない。

 

はじめ

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