夜の余呉湖畔を歩く

余呉湖をめぐるナイトハイキング

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 余呉町 2014年6月27日更新

 このところ、意識的に運動をするように心がけている。若い頃はスポーツをしていたけれど、ここ10年運動らしい運動をほとんどしてこなかった。30も半ばを過ぎて、いろんなところに影響が出てくるのをじわじわと実感していたので、先月から少しずつウォーキングやランニングをはじめたのだ。
 そんな中、「余呉湖をめぐるナイトハイキング」が開催されることを知った。夜に余呉湖の周りをハイキングするなんて興味深いではないか。この催しは、ウッディパル余呉が企画しているもので、余呉湖のナイトハイキングは昨年に続いて今回で2回目の開催となるそうだ。
 6月14日のハイキング当日、天気が少し心配だったが、幸いなことに晴天に恵まれた。午後6時30分、ウッディパル余呉に集合して車に乗り合わせて余呉湖畔へ移動する。簡単なレクチャーを受けた後、午後7時ちょうどに出発した。太陽はすでに沈み、西の空がほんのりと夕焼けに染まっていた。余呉湖は一周約7キロ。ゆっくり歩いて2時間から2時間半といったところだ。今回は時計回りに一周する。

 ウッディパル余呉のスタッフで今回のガイドを務める前田壯一郎さんを先頭に1列になって湖畔を進んでいく。僕は写真を取りながら一番後ろをついて歩いた。日が暮れて、あたりはゆっくりと暗くなっていく。対岸に見える民家の明かりがきれいだ。
 出発から1時間3分の1ほど歩いたところで最初の休憩。このころにはすっかり日も暮れてライトなしでは何も見えないくらいになっていた。しばらく休んでから再び歩き出す。ここから先は蛍が多い地帯。少し歩くと、湖畔の水路沿いにぽつぽつと蛍の光が見えはじめた。けっこうたくさんの数の蛍だ。蛍を追いかけるようにして真っ暗な道を進んでいく。
 余呉湖畔にはほとんど街灯がない。対岸に明かりが見えるだけであとはほぼ真っ暗といってもいい。そして、背後には賤ヶ岳。その暗闇の中に浮かび上がる蛍は、幻想的であると同時に自然の怖さのようなものさえ感じられた。

 さらに歩いて3分の2ほど進んだところで2度目の休憩。東の空に月が昇った。数十年に一度と言われる「ハニームーン」の翌日の月は、赤みがかっていて、湖面に映る月明かりも美しかった。
 午後9時30分、余呉湖をぐるりと一周してスタート地点の駐車場に戻ってきた。心地よい疲労感に包まれながら、真っ暗な湖を見渡す。ここを一周してきたのかと思うと、ちょっとした達成感もあって気分がいい。身体を動かすって素晴らしいなと今さらながらに思った次第。

 ウッディパル余呉では、今後も秋の紅葉ハイキングなど様々な企画を準備しているそうなので、興味のある方は参加してみてはいかがだろうか。

お問い合わせ: ウッディパル余呉

滋賀県長浜市余呉町中之郷260
TEL: 0749-86-4145 / 火曜日定休

 

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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