11月6日、石田三成で結ばれよう

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2010年10月27日更新

石田三成の茶の井の伝承が残る仙琳寺の竹藪(現在も整備継続中)。

 秋が深くなっていく……。日常に忙殺されはしても、月を愛でるくらいの余裕は持っていたい。
 「100万人のキャンドルナイト」というイベントがあって、合い言葉は「でんきを消して スローな夜を」。夏至と冬至の夜、8時から10時まで電気を消し、キャンドルを灯そうというものだ。日本のいろいろな場所で行われている。同じ時間に同じことをすることで、みんなと繋がることができる。ちょっと深呼吸、時間を振り返ったり、地球のことを考えたり、いつもとは違う時間がある。
 彦根でも11月6日(午後7時から9時)に、今年で5回目の「ひこねキャンドルナイト」が行われる。夢京橋キャッスルロードで1万個、ベルロードで2万個のキャンドルに点灯する。テーマは「結灯  石田三成で結ばれよう」。当日、会場に行くことができなくても、家でキャンドルを灯し、写真を撮って送ると、キャンドルナイトに参加した証としてロゴシールがプレゼントされる仕組みになっている。

仙琳寺の竹を使った竹灯

 注目は、仙琳寺(せんりんじ)の竹を使った竹灯約1500本が並ぶ宗安寺(そうあんじ)だ。
 仙琳寺は、井伊家とも関わりが深く、また裏山の竹薮には今も井戸があり「石田三成公の茶の井」の伝承が残っている。竹灯はこの茶の井の竹を使うのだ。そして、宗安寺は、佐和山城の表門を移築した「赤門」や「朝鮮通信使宿泊所」で知られるお寺で、彦根藩の徳川家康公御尊牌奉安所。御本尊の阿弥陀如来は淀殿の念持仏、書院では石田三成公の念持仏の地蔵菩薩や千体仏を拝観することができる。
 大袈裟だが、戦国から江戸へ、そして現代を結ぶ11月6日の「竹灯火」は、石田三成公と今を結ぶスローな夜というわけだ。
 キャンドルナイト終了後、仙琳寺の竹灯を、希望者は持って帰ることができるというから石田三成ファンには嬉しい話である。冬至の「100万人のキャンドルナイト」に、再び灯して石田三成と結ばれる……。花瓶に改良すれば、一年中かな。
 ともかく、月を愛でるくらいの余裕、キャンドルを灯して深呼吸する。忘れていた大切なことを思い出してみたい。

 

ひこねキャンドルナイト 2010

日時: 2010年11月6日 午後7時〜9時(点灯5時)・雨天中止
会場: 夢京橋キャッスルロード宗安寺・ベルロード各所
問い合わせ  夢京橋あかり舘 滋賀県彦根市本町2-1-3 TEL: 0749-27-5501

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

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