いとの記事一覧
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2010年5月31日
グラスの中の湖岸の風景をいつか見たいと思った ひと
冨居邦子さんグラスに砂の粒を注ぐ冨居さん ハーブや果樹、緑に囲まれた庭のなかに冨居邦子さんの工房はある。さまざまなガラス容器が並んでいる。「グラスサンドアート」と呼ばれる冨居さんの作品である。グラスサンドアートは、サンドと呼ばれる砂状の粒で描いた模様や風景をガラス容器のなかで表現するアートだ。サンドにサボテンや観葉植... 続きを読む
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2010年5月25日
理容ナカジマ、待合ソファにて ひと
中嶋守治さん理容ナカジマのソファにて 古代、琵琶湖のほぼ最北に北陸と都を結ぶ湖上交通の重要な拠点、塩津港があった……。『源氏物語』作者の紫式部が長徳2年(996)9月、父藤原為時とともに越前へ下向した際、大津から塩津までを舟で渡り、塩津街道を通ったことも知られている。 西浅井町塩津浜に住む中嶋守治さんは、「塩津浜歴史... 続きを読む
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2010年5月3日
片桐且元の首塚…? まち・文化
片桐且元の首塚 JR高月駅の西側、入り組んだ路地の一角に石碑がある。片桐且元の首塚である旨が記されている。歴史好きなら首をかしげるだろう。一般に且元は駿河の国で死去したといわれているからだ。 且元といえば、賤ヶ岳合戦の七本槍のひとりとしてよく知られる人物である。旧浅井町須賀谷に生まれ、幼くして羽柴秀吉に仕... 続きを読む
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2010年4月19日
勧請縄のある風景 まち・文化
高月町森本の弓引きと大綱引き神事湖北で勧請縄(かんじょうなわ)が見られるよと教えてもらい、3月21日冷たい雨の降る日、高月町森本に向かった。 勧請縄は湖南や京都、奈良などに残る風習で、集落の魔よけとして村の出入り口を横切るように縄を吊ったのが由来とされる。現在は集落内の神社に縄がかけられ、1年に一度その縄を付け替えるところが多い。お正月飾... 続きを読む
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2010年4月7日
湖岸、並ぶペットボトル風車 まち・文化
勢いよくまわるペットボトル風車 琵琶湖を左に見ながら湖岸道路を走っていると、旧びわ町にさしかかった南浜海水浴場の手前、ずらりとペットボトルの風車が並んでいる。かなりの数である。風車は道路の土手とほぼ並行に並んでいて、グラウンドのところどころにもある。畑で作物の被害を防ぐために設置されているあの風車と同じ類の... 続きを読む
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2010年3月15日
描くことの始まりは案外身近なところにあるのかもしれない ひと
松居清恵さん 直子さん松居清恵さん 直子さん夫妻 まちなかを歩いていると、スケッチブック片手に風景を描く人に出会うことがある。彦根にお住まいの松居清恵(きよしげ)さんも、まちの風景をスケッチするひとりだ。3月14日から、日本画を学ぶ妻の直子さんと初めて夫婦二人展を開くことになっている。開催に先駆けて、清恵さんのスケッチブックを覗... 続きを読む
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2010年3月3日
謎だった小さな鳥居 まち・文化
黒田神社黒田神社の鳥居 その鳥居を見つけたのは、木之本町から余呉町の境付近、国道365号がカーブするあたりだ。 境内の入口には黒田神社と記された大きな石碑と太鼓橋がかかっている。太鼓橋のすぐ向こうにある鳥居が異様に小さい。160㎝くらいの高さだろうか。建立されたのは平成12年。地域の方が還暦を記念して奉納されたこ... 続きを読む
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2010年2月15日
百間橋の記憶 まち・文化
又十屋敷に残る「百間橋」の柱 豊郷町といえば、日本各地で活躍した近江商人を数多く輩出している地として知られている。そのひとりが藤野喜兵衛喜昌(きへいよしまさ)である。幕末、12歳で単身北海道へわたった喜兵衛は呉服店に見習いとして住み込み、その後「柏屋」という屋号と「又十」の商標で独立開業する。そのかたわらで... 続きを読む
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2010年1月5日
「うちの」というましっそ弁当 お店
ましっそ家お弁当の店「ましっそ家」 お弁当の店「ましっそ家」は、家庭の味を大切にしたお弁当を食べてもらいたいと、衣斐典子さんがオープンしたお店だ。 衣斐さんと、マネージャーの奥長豊文さん、そして衣斐さんのお子さんとご両親も手伝いながら、どのおかずも手作りで、注文を聞いてから、調理して盛りつける。「うちのからあげ弁当... 続きを読む
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2009年11月26日
体と心を整える —健康体操— ひと
野本由香さん健康体操の教室の様子 体をエビのように反らす。腕を勢いをつけてぐるっと回す。お相撲さんのしこのように股関節を広げる……。「健康体操」といわれる運動の一部だ。ラジオ体操ともストレッチともヨガとも違う。どの動きもダイナミックに感じられる。 「ぬか漬けのぬかをかきまぜるように、体に新鮮な空気を送りこんで血をきれ... 続きを読む
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2009年11月14日
ハンダ付けに光を! ひと
ノセ精機 野瀬昌治さんウェブを通じて全国から注文が入ってくる。 その人からいただいた名刺は一風変わっていた。「はんだつけに光を!」と手書きされたその文字からは何か熱いものが伝わってくる。自らを「はんだつけ職人」と名乗る野瀬昌治さんの名刺である。 東近江市で「ノセ精機」を営む野瀬さんは、ハンダ付けのノウハウをHPやDVD、書籍な... 続きを読む
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2009年10月27日
楽しいの向こう側へ まち・文化
滋賀大学 冒険部滋賀大学冒険部のメンバー 滋賀大学経済学部に「冒険部」というサークルがあると聞いた。冒険部の究極の目的は「自分の心の未開の部分を冒険すること」であると、部長の宮本弘之さんは語る。三重県出身の宮本さんは北海道の大学に入学し、その後編入試験を受け滋賀大の3回生となった。北海道の大学では旅行サークルに所属していた。... 続きを読む
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2009年10月16日
秋の雨の日に、茶くらで お店
茶房 茶くら蔵を改装した「茶房 茶くら」 旧愛東町。稲刈りの終わった田が連なる集落のなかに、茶房「茶くら」はある。 お隣から譲り受けた蔵を改装して、「茶くら」を開店したのは、木村和美さん。永源寺から運ばれこの地に移されたという蔵は、築何年経つかわからないほど古く、骨董や古いものを愛する木村さん夫妻にとって、憧れの存在... 続きを読む
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2009年10月8日
憧れの場所から生まれる お店
つつじ作業所のパンつつじ作業所のパン販売車。 高月町の辺りをパンの販売車が走っている……。そんな噂を聞いた。それらしき車を見つけたのは、高月町柏原にある「つつじ作業所」。車体にはパンや女の子のかわいらしいイラストが描かれている。 お話を聞いてみると、パンはつつじ作業所で製造し、町内を中心に、今年5月から専用車で移動・訪問し販... 続きを読む