「彦根」を含む記事一覧

  • 2012年7月9日

    平穏な日常 まち・文化

     どちらかというと、僕の毎日は平穏だと思ってはいる。そしてまた、夏がやってくる。嫌なわけじゃない。雨が降らなければ、日曜日には、佐和山の麓にあるお寺「仙琳寺」の竹藪を整備している。ドーッと汗をかいて大量のミネラルウォーターを飲んで、寝てしまおうと考えている。どちらかというと、自分にとっては好ましいことだ。この竹藪...  続きを読む

  • 2012年6月25日

    正直である。そして、謙虚である。 ひと
    ダンサー tadashiさん

     杉原禎さん(27)。ダンサーとして「tadashi」の名前で有名である。実は小学校6年生頃の彼を知っていて、僕は、少しだけその人生の時間を共有したことがある。今、その彼が誇らしく、眩しい存在として目の前にいる。  「tadashi」さんは、高校に入学し、間もなく退学(多分一ヶ月未満)。京都のダンススクールに通い...  続きを読む

  • 2012年6月20日

    隧道と村田鶴 佐和山隧道 まち・文化

    佐和山町側から撮影  湖東・湖北に大正時代から昭和初期にかけて竣工したいくつかの隧道(ずいどう・すいどう )がある。「隧道」とは、トンネルの古い呼び方だそうだ。湖東・湖北の隧道のいくつかは、美しい意匠を持ち、設計者は「村田鶴(むらたつる)」という人物だった。前回、横山隧道(長浜市鳥羽上町/米原市菅江)の記事を...  続きを読む

  • 2012年5月30日

    ラーメングランプリ顛末記 まち・文化

     ラーメンというものは、なぜこれほどまでに人を魅了するのか。  第2回彦根ラーメングランプリが、5月19日・20日の2日間に渡ってビバシティ彦根の駐車場で開催された。彦根周辺の飲食店12店舗が、「初夏」をテーマに創作ラーメンの味を競うという催しだ。「初夏」というテーマにふさわしくすっきりと晴れた空の下、初日で50...  続きを読む

  • 2012年5月25日

    和ろうそくの植木 まち・文化

     何が好きかって、こういうまちの風景が好きだと改めて思う。彦根市田附町の信行寺の植木? 明らかに和ろうそく型に刈り込まれている。炎の形といい、ボディの錨型の曲線といい、バランスが良い。  この和ろうそくを見つけた時の顛末を僕はビールを飲みながら2時間は話すことができる。愚痴で満たされた2時間よりは、よほど幸福な気...  続きを読む

  • 2012年5月21日

    波兎、再び まち・文化
    鍾馗さんにはかなわぬ、波兎

    長浜市湖北町小今 小泉神社本殿  僕は、波間を跳ぶ兎のキュートな文様に魅せられコレクションしている。この文様の別名は「竹生島文様」という。「波兎」「波に兎」「波のり兎」などの呼び方もある。  前回、『波兎に呼ばれる!』というタイトルで、野田神社(長浜市野田町)の竹生島文様の記事を書いたが、5月19日午前10時...  続きを読む

  • 2012年5月18日

    “人とビール”が主役の店 お店

    Peterの店内 西堀満さんと、従業員のフローランスさん ランチの沖縄そば定食 ビールの味を引き立てるメニューが揃っている  「ビール」と聞いて思い浮かぶのは、キリン、サッポロ、サントリー、それともアサヒだろうか。長年国産大手メーカーの寡占状態にあった国内のビール市場だが、地ビー...  続きを読む

  • 2012年5月16日

    彦根とラーメンのおいしい関係 まち・文化
    第2回彦根ラーメングランプリ開催

     おいしいラーメンとは一体何なのか。最近、ラーメンのことばかり考えている。  僕の生まれた広島県東部では、ラーメンといえば尾道ラーメンである。鶏ガラでとった澄んだ醤油スープに豚の背脂が浮かび、麺は中細のストレートというのが基本だ。「尾道ラーメン」という呼び名は最近になって広まったもので、地元では一般的に中華そばと...  続きを読む

  • 2012年5月14日

    古事記 まち・文化
    ふることぶみ

     2012年は、古事記編纂1300年という記念年である。とは言っても恥ずかしながら「古事記」について全く知識が無い。あるとすれば「いなばのしろうさぎ」「やまたのおろち」と手塚治虫の漫画で得た知識くらいだ。だから、『古事記』は「コジキ」と読むのではなく「フルコトブミ」なのだと知ったのも、つい先日のことで、江戸時代の...  続きを読む

  • 2012年5月3日

    龍神とトンネル まち・文化

     今年は辰年、龍神について調べていたら、龍神とトンネルの話にいきあたった。  東海道本線・米原~彦根間には、昭和31年(1956)11月19日に電化されるまで、短いトンネルがあった。仏生山(むしやま)トンネルという。現在のJR琵琶湖線より山側、滋賀県東北部浄化センターの敷地内を走っていた。当初、トンネルではなかっ...  続きを読む

  • 2012年4月26日

    中国料理 招禄の白麻婆豆腐 お店
    中国料理 招禄

     癖のようなものかもしれない。ある一定期間が過ぎると無性に食べたくなるものがある。或いは、何かをきっかに、必ず思い出す類のもの……。中国料理招禄の「白麻婆豆腐」がそれだ。 招禄では3年ほど前から夏の一押しの単品メニューになっている。  白麻婆豆腐は、ホワイトという冠が付いているだけあって、麻婆豆腐に比べると確かに...  続きを読む

  • 2012年4月23日

    映画で遊べば地方が盛り上がる
    映画「一遍上人」がつなぐ縁  まち・文化

    秋原北胤監督  2012年6月2日(土)、彦根ビバシティシネマにて『一遍上人』が封切られる。富士川(長野県・山梨県及び静岡県を流れる河川)以西では初公開となるこの映画の成功に向けて、「彦根を映画で盛り上げる会」が動いた。「一遍上人を盛り上げる会」として、秋原北胤監督を招待。4月17日(火)、花しょうぶ通り商店...  続きを読む

  • 2012年4月18日

    一遍上人 まち・文化

     「一遍上人」は鎌倉時代中期の僧侶で、現代でもその生き方に憧れる人は多い。  平治の乱、源平の合戦、承久の乱、天変地異や飢饉……、一遍上人は、仏教を人々救済の為に生かそうとした宗教家の一人だ。「捨ててこそ」のキーワードを思い出す人もいるだろう。  すべてを捨て去る為に、一遍上人は留まることなく諸国を歩き続けるわけ...  続きを読む

  • 2012年4月13日

    庭に箒もあてず、樹に木鋏を入れることもせず…… まち・文化

    五老井の句碑  「五老井」は森川許六の号である。井戸の名前ではない。一般的に「許六」は「きょろく」というが、彦根では「きょりく」と発音するらしい……。  許六は、明暦2年(1656)8月14日の生まれ。本名を森川百仲といい、禄高300石。通称を五助、五老井・菊阿佛・無々居士を号した彦根藩士である。代々、武術指南...  続きを読む

  • 2012年4月9日

    3.11 東北にろうそくのあかりとともに流れた時間 まち・文化

     今年の3月11日を、滋賀県立大学の学生6名は宮城県南三陸町歌津田の浦の小さな漁港で迎えた。  昨年8月、建築を学ぶ学生たちが、被災した漁港に漁師さんたちの休憩や作業に使う番屋を建てたことがきっかけだった。以来毎月、先生や学生数名が田の浦へ通っている。 秋からは、漁業復興までの間浜の女性たちに仕事をと、学生と田の...  続きを読む