古事記

ふることぶみ

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2012年5月14日更新

 2012年は、古事記編纂1300年という記念年である。とは言っても恥ずかしながら「古事記」について全く知識が無い。あるとすれば「いなばのしろうさぎ」「やまたのおろち」と手塚治虫の漫画で得た知識くらいだ。だから、『古事記』は「コジキ」と読むのではなく「フルコトブミ」なのだと知ったのも、つい先日のことで、江戸時代の国学者本居宣長(もとおりのりなが)が『古事記』は「フルコトブミ」と読むべきだと考えたらしい。
 1300年を機会に少し勉強しなくてはと思った。何か良い参考書はないかと探してみたが、漢字の読み方が難しく神様の名前が読めない。カタカナで書いてあっても目で追いきれない、覚えられない。そこで手に入れたのが、多賀大社でみつけた『古事記のものがたり』 、副題が『稗田阿礼が語るゆかいな「日本の神話」』である。32の神話がおさめられている。ゆかいなという言葉が購入の決め手だった。
 「お伊勢参らばお多賀に参れお伊勢お多賀の子でござる。お伊勢七度 熊野へ三度、お多賀さまには月参り」と謡われる土地に暮らしながら、絵本で読んだ一つや二つの話しか知らないようでは……と読み始めてみると面白い。宇宙の始まりから『古事記』は記している。
 ここで、疑問がある。誰でもが思うだろう疑問だ。
「1300年前に、編纂された日本最古の歴史書である古事記には、神話が記されているだけなのか?」そうではないはずである。
 何か知る手立てはないかと探していたら、『古事記の章』という一泊二日の小旅行を見つけた。6月2日・3日の催行で、参加者募集中だった。僕には読むことができない漢字ばかりの書籍と格闘するより、楽しそうだったし、家の近くでホテルに泊まるのもいいかもしれないと申し込んだ。
 僕は、その日のために基礎知識として『古事記のものがたり』の第四話『涙から生まれた神さま』を今読んでいるというわけだ。一日一話か二話読めば、読破できる。相変わらず神様の名前が覚えられないが、例えば、宇摩志阿斯訶備比古遅(うましあしかびひこぢ)の神とか、無条件でこの神様はスゴイと思うのである。

古事記のものがたり —稗田の阿礼が語るゆかいな「日本の神話」—

小林 晴明・宮﨑みどり(著)
サン・グリーン出版 1,500円
ISBN4-921153-00-0

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店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

雲行

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