一遍上人

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2012年4月18日更新

 「一遍上人」は鎌倉時代中期の僧侶で、現代でもその生き方に憧れる人は多い。
 平治の乱、源平の合戦、承久の乱、天変地異や飢饉……、一遍上人は、仏教を人々救済の為に生かそうとした宗教家の一人だ。「捨ててこそ」のキーワードを思い出す人もいるだろう。
 すべてを捨て去る為に、一遍上人は留まることなく諸国を歩き続けるわけである。「捨てる」為に歩き続ける……。一遍上人は近江も歩いている。
 映画「一遍上人」が、彦根で上映されると聞いた。一遍上人を演じるのはウド鈴木。滋賀県ロケは無かったようだが、上人の生き方がどのように描かれているのか……観たいと思った。
 公式サイトに掲載されているあらすじによると、『一遍上人(ウド鈴木)は、「仏との結縁」を万人に教えるための、遊行を決意をする。その旨を妻の超一(宮下今日子)へ伝えると、超一は、自分も連れて欲しいと頼んだ。一遍は、超一との娘、超二(橘美緒)、念仏坊(スティーブエトウ)を引き連れ、熊野、長野へと遊行の旅に出る。(ー中略ー)三島に到着した一行―。いつものように「踊り念仏」の鐘の音が鳴り始めると念仏を唱え、リズムと共に仏との結縁に陶酔していく民衆のなか、ひとしきり大きな声が劈き、全てを諦めざる終えない悲しみの境地に立たされる―。』
 捨てるということは難しい。そして「捨ててこそ」というその先の境地を僕はまだ知らない。捨てられないのだ。全てを抱え僕は生きるのだと宣言した時代があったから。とにかく、パソコンの写真整理も「どれを残すか」である。「何を捨てるか」と考えた方が楽かもしれない。とにかく、今を生きるために、一遍上人を学び直してもいいと思うのである。まずは、映画から……。

2012年6月2日(土)から彦根ビバシティシネマで上映

雲行

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