こだわりのないところがこだわりのママカレー

BOULANGER CENT(ブーランジェ・サン)

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2010年12月7日更新

アル・プラザ彦根 1Fの「ブーランジェ・サン」

店長の大石新治さん

こだわりのないところがこだわりのママカレー

 彦根駅前アル・プラザ 1階の「ブーランジェ・サン」は、焼きたてパンが店頭に並ぶパン屋さんである。一日、サンドイッチの種類も入れて約80種。厨房から売れ具合を確かめながら、オーブンが温められる。カフェが併設され、セルフサービスで好みのパンとお茶を楽しむことができる。ブランチに最適、本を読むこともでき、雑踏のなかで孤独を味わうことができそうな空間だ。
 実は……
「ブーランジェ」は「パン職人」の意味で「サン」が店名。「サン」は「100」を表すフランス語だ。「サン」では100円を主体とするパンを販売している。ソーセージのグラタントースト105円、栗あんぱん105円、ベーグルサンド157円。店長の大石新治さんは43歳、毎日パンのことばかり考えていて、新商品を夢の中で開発するほどである……という話ではない。
 個人的には揚げパン系の話をしたいのだが、カレーの話だ。その名も「こだわりのないところがこだわりのママカレー」という。パン屋さんのカフェで食べる正真正銘のカレーライスである。
 大石さん曰く、
「お母さんの作るカレーがベストだと思います。カレー・ルーの入った箱に書かれている通りに作るのが一番美味しい。ハウス食品の職人の方が美味しいカレーを求め研究を重ねた結果ですから、忠実に再現するのが、こだわりです。ハウスのジャワカレーを使っています」。
 面白い!
「何かにこだわり、自分オリジナルを良し」とする現代。皆、自分らしさを求め不安になっていたりする。ママカレーは、オリジナルを追求することを止めることにこだわった……。
「お母さんのカレーって、タマネギやジャガイモ、ニンジンが入っていたでしょ。ああゆうのが見た目にも僕らのカレーで、美味しいと思うんです」。
 さて実際は、想像した通りのカレーライスだった。ライスにカレーがかかり福神漬けがのっている。とにかくシンプルで全く気取っていない。それを良しとする潔さが気持ちいい。
 ママカレーは一日限定10食。僕が食べたのはその日の10食目だった。
「サンはパン屋ですので、ママカレーばかりでパンが売れなくなったら困りますから……」。
 なるほど納得のママカレーである。

 

BOULANGER CENT(ブーランジェ・サン)

〒522-0074 滋賀県彦根市大東町2-28 アル・プラザ彦根1F
TEL: 0749-24-1339
営業時間 9:30〜20:00 / 無休

こだわりのないところがこだわりのママカレー 600円

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

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