一杯のコーヒーが人生を変えることもある。

珈琲工房 香幸

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2010年7月1日更新

長浜にオープンした珈琲工房 香幸

 今年長浜の馬車道沿いにオープンした「珈琲工房 香幸(かこう)」は、自家焙煎コーヒー豆の販売と、喫茶が併設されている。各種ストレートと、オーナーの中山幸太郎さんのオリジナルブレンドと合わせて10数種。生豆は、産地や品種、風味などの基準を満たしたスペシャルティコーヒー認定のもののみを使っている。
 カウンターからは中山さんがコーヒーを淹れる様子がよくわかる。「一般家庭で普及率の高いペーパードリップを使って、淹れる様子を見てもらうことで、正しい淹れ方を実践していただければ」と中山さんは説明する。

オーナーの中山幸太郎さん

 東京での会社員時代にコーヒーにはまり、独自に勉強し店を開いた中山さんにとってコーヒーは「人生を変えた飲み物」なのだという。中山さんの思いはただひとつ、コーヒー文化を高めたいということだ。
 「例えば食事のときにワインを飲むのなら料理に合う種類を選びますが、スイーツを食べるときに、コーヒーの種類って選びませんよね。こってりしたチョコ系のケーキには深煎りのコーヒーがよく合います。食べ物とコーヒーの組み合わせを楽しむような……、コーヒーがそんな存在になればいいですね」。
 中山さんは本当にゆっくり、ゆっくりコーヒーを淹れる。お湯を落とすたびに粉がぶわんとふくらんで、白い気泡が立ち上ってくる。「この泡はコーヒーのあくなんです。あくが落ちてしまわない速度でお湯を注いでいきます」。

中山さんは本当にゆっくり、ゆっくりコーヒーを淹れる

 中山さんが使うドリッパーは「KONO」というメーカーだ。円錐形でサーバーへ落ちる抽出穴が1つ。この形と穴の数がコクのあるコーヒーにしてくれるのだという。数あるドリッパーの中でも中山さんにとって一番相性がいいのがKONOだそうで、愛用者も増えている人気のドリッパーとのことだ。
 「後味がさっぱりしているでしょう」との言葉通り、注文したケニアは、口に含んだときは香りが広がり、余韻はきれいにフェードアウトしていく。後味がさっぱりしているというのは、こういうことなのだと初めて解った気がする。
 実は偶然なことに私も自宅ではKONOのドリッパーを使っていて、目下、淹れ方を実践中である。「一杯のためにかけるひと手間…焦りは禁物」。中山さんから教えていただいたのは単にコーヒーを淹れる技術だけではなかった気がしている。

 

珈琲工房 香幸

滋賀県長浜市山階町443-2 / TEL: 0749-50-1560
営業時間 10:00〜19:00 / 木曜休

コーヒー豆:オリジナルブレンド3種 各470円〜/100g ストレート 490円〜/100g
喫茶:オリジナルブレンド 380円、ストレート 400円 スイーツも数種ある

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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