「ルッチまちづくりネット」始動!

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 米原市 2013年4月22日更新

「ぴかキャラ米原びと」マップの作成用取材(右から2番目が谷口さん)

 「まちづくり」と聞いて人はどんな印象を持つだろう。まちづくりや地域活動といえば、特定の人たちが熱心にやっている、少しとっつきにくい印象を持つ人もいるのではないだろうか。
 米原市では今、「まちづくりの垣根」を低くしようという活動がスタートしている。その呼びかけ人である谷口嘉之さん(47)も「地域でつながりを作りたいと思った時、どこへ行けばいいか分からなかったんです。その経験がこの活動をするきっかけのひとつでした」と話す。プロジェクト名は「ルッチまちづくりネット」。メンバーはサラリーマンや主婦、カフェの店長、音楽家、公務員……とさまざまだ。
 「ルッチまちづくりネット」は今年度からは米原市との協働事業として、「人」に焦点をあて、地域の人の魅力を発掘し、その人たちをつなげるさまざまなことを企画している。例えば、市内で「ぴかっ☆」と光る活動をしている人たちにインタビューをしてマップを作ったり、食や農業といったテーマごとに集い、お茶を飲みながら語り合えるカフェを開催したり、そういう人たちを巡るツアーの企画などである。

「昔の暮らしのまどカフェ」打ち合わせ(米原市上野)

 プロジェクト名の中に入っている「ルッチ」とは、米原市で平成13年に開校した「ルッチ大学」というまちづくりのリーダーを育成する大学のこと。メンバーの多くがこのルッチ大学の関係者なのだ。谷口さんもこのルッチ大学で2年間学び、現在さらに大学院に通っている。
 話は少し昔にさかのぼるが、谷口さんの存在を知ったのは5年ほど前のこと。米原市上丹生で、地元の人たちが地域活性化に取り組む「プロジェクトK」の活動へ何度か遊びに行っていたところ、いつも物静かな雰囲気で手伝いをしたり、美味しいコーヒーを入れておられたのが谷口さんだった。聞けば住まいは上丹生ではないという。たまたま引っ越してきた米原で子育てをする中、子どもにとっての「ふるさと」はどこになるのだろうと思い、地域とのつながりを作りたいと上丹生に通うようになったそうだ。今まで「プロジェクトK」といえば地元の人というイメージだったので、当時谷口さんの存在は新鮮だった。

「昔の暮らしのまどカフェ」打ち合わせ(米原市上丹生)

 それ以来、上丹生で何かイベントがあると、谷口さんが奥さんと一緒に黙々とピザを焼く姿を見かけ、静かな雰囲気はそのままだが、上丹生の人たちが「谷口くん」と呼びかける声をたくさん耳にするようになった。「プロジェクトK」の中で飲食を担当するのも「外の人との窓口には、自分のような立場の人間がいいのではないかと思って」とのことだった。出しゃばるのではなく、じっくり上丹生と付き合う中で自分のポジションを見つけておられたのだ。
 そして今、谷口さんは「ルッチまちづくりネット」で、人を迎え入れる側で活動を始めた。自分自身の経験から、地域活動へ気軽に参加できる雰囲気づくりには人一倍気を配る。これから谷口さんたちが発掘する米原の魅力が、誰もが落ち着ける居心地のよい場所になっていけばいいなと思っている。5月19日(日)、「ルッチまちづくりネット」が企画する「昔の暮らしのまどカフェ」が楽しみである。

昔の暮らしのまどカフェ

日時 2013年5月19日(日) 10:00〜15:00
会場 ルッチプラザ 1・2Fロビー/米原市長岡1050-1

・上丹生「思い出カルタ」を用いた絵合わせ&ミニ絵解き
・上丹生ふるさと絵屏風、プロジェクトK活動パネル展示
・上野の昔の写真展 —大正から1960年頃の伊吹のようす—
・昔の暮らし体験コーナー など
※コーヒーやお茶の飲めるカフェスペースもあります

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

れん

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