幽霊画を巡る 幽霊の話を聞く

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2012年8月20日更新

 『目に見えないモノを見ることができるかもしれない旅をしませんか?現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の狭間、湖東・湖北の伝承を追いかけ文化遺産を巡るツアーに出かけませんか?』というゴーストツアーの5回目は「ゆーれーの章」らしい。沖島、彦根、柏原の幽霊画を巡り、幽霊の話を聞く文字通り「ゴーストツアー」となる。

沖島・西福寺

 琵琶湖最大の島が沖島。淡水湖の島に住民が永住しているのは世界的に極めて珍しく、日本では沖島だけだ。西福寺の『絹本著色蓮如幽霊済度名号染筆図』は、伝承をもとに作成されたもの。この図の由来書(明治12年作成)が額装にて残されている。
 また、『虎斑蓮如筆六字名号』は、『幽霊済度の名号』とも呼ばれ、蓮如上人が夜な夜な現れる幽霊にこの名号を渡し成仏させたという。

彦根・宗安寺

 宗安寺は江戸時代の初め、彦根の城下町が作られたときに現在の場所へ移された古刹。寺内には佐和山城の表門を移築したと伝わる赤門や朝鮮通信使高官の肖像など、歴史的価値のある寺宝のほか、檀家から納められた物も多く「幽霊の絵」と呼ばれるそれもそのひとつだ。「幽霊の絵」と呼ばれているが、近代の女流画家である上村松園が描いた「焔」という絵を模写したもの。怪談的な曰くがあるわけではない。モチーフとなっているのは、古典文学の『源氏物語』に登場する六条御息所(ろくじょうのみやすどころ)。彼女は、光源氏を想うあまり生霊となり死してなお死霊として光源氏が愛する女性たちにつきまとうのだ……。

柏原・清瀧寺徳源院

 徳源院は、武家の名門・京極家の菩提寺として知られる。寺には、京極氏に関わる貴重な資料が大切に保管されている。京極氏縁のものではないが、長浜市大路町出身の画家 清水節堂(1876〜1951)が描いた「幽霊画」は、「描表装(かきびょうそう)」といわれる技法を用いたもので、幽霊が掛け軸から抜け出る状態が描かれており有名である。

 ツアーには、講談師旭堂南海師と島根県立大学短期大学の小泉凡教授がゲストスピーカーとして登場する。
 旭堂南海師は、人気の上方講談師だ。今回は江戸時代の人々が楽しんだような正調な講談をツアー2日目に宗安寺で予定している。
 小泉凡教授は、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の直系のひ孫にあたる。松江ゴーストツアーなど文化資源を発掘し観光に生かす実践活動に取り組んでいる。ツアー2日目に徳源院にて講演予定。タイトルは『人生とゆーれー  ~小泉八雲の場合~』。

 もしも存在するとしたならば幽霊とは何か?ゴーストツアーは、目に見えないモノを見ることができるかもしれない旅である。幽霊が描かれる時代の人々の視線で旅をしてみたい……。

ゴーストツアー「ゆーれーの章」

旅行代金(お一人様・税込)  ¥20,000-
*一泊・4食付 / *8日 昼・夕 *9日 朝・昼
モニターツアー参加者20名募集・最少催行人員10名

お申し込みは空の旅人舎ウェブサイトから
http://kuuno.jp

お問い合わせ

空の旅人舎  TEL: 090-7768-4030
〒522-0064 彦根市本町2-3-3(営業時間 9:00~17:00)

近江屋ツアーセンター TEL: 0749-23-0038
滋賀県知事登録旅行業2-68号 旅行業務取扱管理者 田渕正人
〒522-0071彦根市元町4-1 滋賀県湖東合同庁舎1階(営業時間 8:30~17:15 )

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

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