神蛙
愛荘町軽野辺り……、雨が降ると春が近くなるのだからと、暖かくなればそれだけで全てが変わるはずだと、効果的な努力をすることもないまま道に迷った。年度末の工事で、迂回路の指示を無視して方角だけを頼りに走った結果である。「急がば回れ」、「終わり良ければ全て良し」、僕は「神蛙」に出会うことになった。ほ場整備の完了を示す記念碑である。
蛙神がこの辺りにはおられるのかと思ったが、「神蛙」である。「蛙神」と「神蛙」は同じようだが、「蛙神」では全てを満たさない。「今後は世界情勢に即応するため、考える(神蛙)農業を創造し、豊かなふるさとづくりに寄与することを念じ祈念碑を刻む。」とある。神蛙の姿に、弥勒菩薩の「半跏思惟像(はんかしゆいぞう)」或いは、「考える人」が思い浮ぶ。どちらを連想するにしろ、田園を背景に「神蛙」の像はお洒落である。
ところで少し先の話だが、5月20日(日)に「カロカロ市」という「作家さんによる 手作り市」が、彦根市本町の宗安寺で行われる予定だ。「カロカロ」という音が「ケロケロ」に似ていて思い出したので、忘れないうちに記しておく。
さて、既に今は春。努力もしないで事態が好転しているはずもなく、ただただ、暖かい日差しがうれしい毎日である。「神蛙」のキャラクターグッズが欲しくなった。「かえるの王さま」以来の、カエル王子さまファンも多い。縁起物としてのカエルも根が強い。ど根性ガエルやケロヨン……。神蛙ことにする。
【小太郎】