高靇神 — 龍に戴く冠

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 東近江市 2011年5月13日更新

 田に水が入る頃、名前の解らない神様に出会った。東近江市池田町辺り、愛知川沿いの堤防にその神様はおられる。雨を冠に龍と書く漢字を読むことができない。「毎月1日と15日に、お花を供えています」という地元の夫人の話では、「水の神様と聞いています」ということだった。愛知川河岸の「高靇神」は、龍神様には違いはなかろう。

 インターネットを駆使して、それらしい神様を探してみた。
 「高雨龍神」(たかおかみのかみ)、八大龍王の一柱で摩那斯龍神(まなしりゅうじん)ともいわれる龍神様がおられた。雨の神さまとして霊験があり、高い山頂に祀られているという。
 「高籠神」「高靇神」(たかおかみのかみ)という水を主宰し、特に雨乞い・止雨に霊験があるといわれている神様もおられる。愛知川河岸に祭るにふさわしい神様だろう。
 「高雨龍神」にせよ「高籠神」「高靇神」にせよ、神様の名前は「たかおかみのかみ」と同じだ……。

 「高靇神」は、その名も忘れられ、失われてもおかしくない場所にあり、現在も信仰され守り続けられている。僕にとっては、たまたま出会った神様だったが、名前を思い出してあげたい。その役目は自分に与えられたものだろうと、都合よく考えている。

 

小太郎

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