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新年と天然色

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 2011年1月9日更新

 また、新しい一年が始まった。
 湖が真っ白い年明けだった。遠くから聞こえてくる除夜の鐘の音が、静けさを際だたせていた。
 昨年は、中途半端に終わったことが多く、それでも何とかやってこれたのは、周囲の人々のフォローがあったからだ。知らないところで、誰かが助けてくれている。感謝……。

 何かを成し遂げたかというと何も無い。DADAの誌面は天然色になったが、天然色化を「成し遂げた」ということとは、違っている。「誌面を天然色にする」のが、目的だったならば「成し遂げた」ことになるのだろうけれど、やっぱり違うのだ。その先の、言葉にならない何かを実現するための手段でしかない。そういう意味で、中途半端なことばかりを抱えている。ずっと、成し遂げることなどないのではないか……。
 誌面の天然色化には「らしさ」という点で賛否があった。
 そもそも、「らしさ」とは、自身が創ったものではないのかもしれない。「こんな風に見られたい自分」を「自分らしさ」と誤解するのと似ている。僕らは「らしくない」ことをやったのかもしれないし、「らしくある」ための手段だったのかもしれない。
 駄目だったなら……修正すればいい。修正ではなく、更新かもしれない。ただ、僕は修正という手段を新しくするという意味での更新より好ましいと考えている。

 2011年もどうぞよろしくお願いいたします。積もった雪がまだそのまま残っている。去年の雪が嬉しい……。

DADA編集人 杉原 正樹

編集部

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