入江小学校の記憶
米原のプライベート・リゾート「エクシブ琵琶湖」。湖周道路に沿って生垣が植わっている。丁寧にほぼ一直線に刈り込まれているのだが、一部分すっぽり凹んでいるところがある。その時までは気にもしていなかったのに、突然、何故だろう「?」と思った。
道路から見るだけではただの凹みだが、歩いて近づいてみると、凹んだ生垣の奥に「米原町立入江小学校跡」と記された石碑が建っていた。
入江小学校は校舎の老朽化と児童数減少のため、近くの米原小学校と統合することになり、昭和61年に旧米原町役場の周辺に新設「米原小学校」として新校舎が作られた。その後、入江小学校の跡地にエクシブ琵琶湖が建設されたのだ。
エクシブ琵琶湖の方によると、かつて小学校があったという歴史をとどめた石碑を保護するため、石碑前の生垣を刈り込んでいるのだという。石碑のそばには小学校時代からあった樹木もいっしょに残されている。生垣の凹みには、素敵な物語が潜んでいた。
日頃、気がかりなことを、そのままにしておくことは多いけれど、一歩前へ進めば案外ハッピーエンドが待っているのかもしれない。夏は暑いのが当たり前。気になったが吉日! 暑中お見舞い申し上げます。
参考……米原町史
【編集部】