湖東・湖北のケンケンパー
No.1
「ケンケンパー」という遊びがある。中学校ではすることはなかったが、確かに記憶の中にある。
昨年の夏、「ケンケンパー」をしようということになった。ルールが判らない。どのような図を書いたのか覚えていない。「石を投げた」、「温泉マークというのがあった」……、皆の記憶はバラバラだった。出身地は、長野、広島、滋賀である。
どうやら「ケンケンパー」は、全国津々浦々、「ケンケンパー」という名前で今現在も遊び継がれているが、コートもルールもバラバラらしいということが判った。
調べてみたい。「滋賀県の、湖東湖北のケンケンパー」は、淡海独特のものがあるのだろうか……。
とりあえず調査をはじめてみた。図1は、長浜西黒田学区50代女性のケンケンパーのコートの記憶だ(A〜Hの記号は解説用、遊ぶ時には書かない)。
- Aに自分の石を置く。
- Bからスタート(DE・GHはパ)GとHまで進んだらパの足のままでくるっと回ってスタート地点までケンパで戻ってくる。
- Aまで帰ってきたら自分の石を拾う。
- 3までが成功したら次はBに石を置く。2〜3の要領で進む。成功したら次はCに置く。Cが成功したらDというように、成功に従ってGまで順に石の置き場所を変えていく。但し、石を置いた枠は使わずにケンパしていく。また、失敗したらやり直す。
遊ぶ人数が多くなるとゲームの進行で、石の置いてある枠が増え難易度は上がっていく。
浅井の60代女性は、コートのカタチは同じだが、石はどの枠に投げてもよいというパターン。石のある枠は使わずケンパで進む。
しかし、浅井40代女性は図2のようなコートで遊んでいた。石の使い方は西黒田学区と同様。GHはパ。CDEの枠はどのように使っていたかは記憶が薄れて判らないということだった。
更に、木之本30代女性は、図3。石はどの枠に投げてもよく、遠いほどよいとされていた。「温泉マーク」という印をどこかに書いたが詳細は不明。「温泉マークのある枠では、両足を着いてもよかった」という。
コートには、更に多くのバリエーションがあり、愛知川の50代女性は、石を「ケンーチ イッポ」と言いながら投げたという。
これは、地域、年代、出身地の他、ルールの紹介、温泉マークの有り無しなど、ひとつひとつ慎重に調べていこうと思う。数が集まれば、何らかの傾向が出てくるはず。何か楽しそうなことが起こりそうな予感がするのだ。
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【編集部】