寅年を前に、占いを考えてみた

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2009年12月28日更新

山本聖雲さん

 2010年の干支は「寅」。来年は良い年にと、運勢が気になる師走である。インターネットの中には数え切れない占いサイトが存在し、占術も様々だ。
 僕は、多賀大社のお朔日参りに行くようになってから「おみくじ」を引くようになった。12月1日のおみくじは「末吉」。持ち帰って、時々見るようにしている。判断に迷った時や、「クッソー」とか「チクショー」と言葉を吐きそうになった時に読むと、気持ちが落ち着き役立つのである。勿論、「待て、今は時ではない」と書いてあっても、行く時は行かなくちゃならないこともある世間なのだと知るくらいには、生きてきた。僕にとって運勢は、そういうおみくじと同じくらいの位置を占めている。
 儒教の経書で特に重要とされる四書と五経がある。四書は「論語」「大学」「中庸」「孟子」、五経は「易経」「書経」「詩経」「礼記」「春秋」。世界史の授業でこれくらいは覚えた。乱暴な言い方だが「易経」は易占法の原典であり、自然の理を体系化し、この世を説明しようとした理論、或いは学問なのである……。だから、独自の理論を加え進化もするし、単なる占いで終始するものもある。

鑑定士養成講座の様子

 DADAでお世話になっている山本聖雲さんとは、創刊の時からのお付き合いで、東洋運勢学会顧問、日本占術学士会会長の肩書きを持つ。聖雲さんは「九星気学」という理論で、運勢を鑑る。
「易と占いは別のものなんです。易に占いの要素があるので、庶民の間で昔から親しまれてきたのだと思います」と言われる。
 九星気学は、中国で3000年以上も前から行われていた占いの一つで、九星は易の八卦から導かれたものだ。九星と干支、五行(木・火・土・金・水)を組合わせ、運勢のリズムを解く。九星は一定の法則で方位を巡り、更に、生年月日によって決まる九星と十二支との関係で吉凶を占う。気学(風水)の要素も含んでいる。
 九星気学によると2010年は、『庚寅(かのえ・とら)八白土星(はっぱくどせい)中宮の年。庚とは陽の金』となる。それぞれ、寅、庚(陽の金)、八白、土星に、現在まで知恵により体系化され、生み出されたキーワードがあり、それらを組み合わせ運勢を鑑る。

鑑定士養成講座の様子

 聖雲さんによると今年の寅年は、八白が一年を支配する『始動、再起、完成』の運気のイメージだという。ここに、個人の星の巡りが重なり、その人の運勢となる。
 どうも、未来が判るというのではなさそうである。『兆し』を知ることができると言った方がいいかもしれない。
 聖雲さんに少し、無理なお願いをした。井伊直弼という歴史上の人物の「桜田門外の変」の年運を鑑てもらった。
「安政七年三月は本命庚申(かのえさる)・五黄土星の年柱で月命庚辰(かのえたつ)・九紫火星の月柱です。年運は中宮に月運は坎宮に本命同会で共に凶運です。人の運命は九年を一周期としていますから丁度五周目の満四十五歳の年にあたります。宿命と言える極端現象の人生をスタートし、短期集中の生涯であった人と推断します」。
 『兆し』はあった……。そこから何を導くかは自分次第ということだろう。
 かつて、占術師は国の命運をかけ命をかけ占った時代があったという。そう考えると、「易」から歴史を俯瞰してみるのも面白いなと考えている。星が巡り、易を学ぶ兆しが訪れた時、僕が望み、それが実現する……。

 

占い教室(鑑定士養成講座)

初歩から免状修得まで……毎年、4月と10月の開講  毎月2回1カ年 計24回修了

第25期生開講日 2010年4月2日(金)19:00〜20:30
初級: 毎月第1・第3金曜日19:00〜20:30 / 受講料: 月額5,250円
場所: ビバシティ2Fカルチャープラザ

お問合せ・お申込み
ビバシティカルチャープラザ
TEL: 0749-27-5587

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

小太郎

スポンサーリンク
関連キーワード