日本一大きなカロム盤

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 2020年5月13日更新

 「謎めく盤上の格闘技カロム展」が多賀町多賀の「山之神スタジオ」で開催された。カロムはかつて全国に普及したが、忘れ去られたゲームだ。何故か彦根市を中心に100年以上遊び継がれ、今では伝統遊具として語られるようになった。日本伝来の経緯などはわかっていない。また、岩手県では「闘球盤」という名でカロムが存在しているなど、確かに謎めく盤上ゲームなのである。
 「山之神スタジオ」は、木材の循環や木育に取り組むひらつか建築のギャラリーで、4年前から多賀町産の木材を使った「文房具展」「木のおもちゃ展」「家具展」などの企画展やマルシェの会場となるなどコミュニティスペースとして利用している。今回のカロム展は、企画展の最終回となる。
 アメリカ、インド、インドネシア、ネパールなど海外のカロムを展示するとともに、日本一大きなカロム盤の制作に挑戦した。
 僕が、訪れたときには128.8センチ四方(ゲーム盤面108.8センチ四方)の美しい見事な盤ができあがっていた。通常のカロム盤は65センチ四方なので、ゲームの盤面は約4倍となる。社長の平塚一弘さんは「新型コロナウイルスの影響で、人が少なかったのは残念。日本一大きいカロム盤を多賀町産の木材でつくることができ、最終回に相応しいものになった」と話す。
 しかし、問題はパック(玉)と盤の滑り具合である。盤面が大きくなった分、弾く力が必要となり、滑らなければ約1メートル先のポケットまでは届かない。平塚さんには秘策があり「まだまだ進化させる」と言っていた。
 それにしても、迫力があり、難しく面白いカロム盤であった。

小太郎

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