化燈籠

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 豊郷町 2019年4月17日更新

天明神社境内(犬上郡豊郷町雨降野)

 春、花粉症である。突然に症状が現れ、重要な局面で鼻水とくしゃみに悩まされている。しかし、もろともせずに出かけるくらいでなくては、お日様に申しわけない。何の目的も持たず、ふらりと独りで出かけるのがいい。どうなるかわからない贅沢な旅がいい。
 先日も配達途中のことだ。普段は、通り過ぎていた神社に気が向いた。そこにあったのは化燈籠。しかも、「化燈籠寄進人」とあり名前まで刻まれている。
 日光二荒山神社の化燈籠(国指定重要文化財)の正式名称は「唐銅燈籠」、青銅製だ。怪異が伝わっているので「化燈籠」で通っている。予想できるのは「化燈籠」が、灯籠の型の分類名ということだ。石屋の友人のところへ聞きに行こうと思ったが、それでは目的ができてしまう。
 それにしても、「雨降野」という地名も気になるし、「化燈籠」のある神社は「天明神社」。天若日子を祀っていて、「天若(あめわか)」が「天明(あめあか)」になったのだという。
 豊郷町雨降野辺りの固有名詞は面白い。目的のない旅も難しい……。だから、家を出るときに目的がなければ趣旨に適うと、ルールを変更することにした次第である。

 

小太郎

スポンサーリンク
関連キーワード