ベニチャワンタケ
雨が降った日、濃い金木犀の香りがした。今年はその一日だけの経験だった。外に出ていない証拠のようなものかもしれない。二週連続で大きな台風がやってきたせいかもしれない。城山の木々が倒れ、神社の神木も痛々しいままだ。佐和山にも登った。ベニチャワンタケが妙に目に付いた(ベニチャワンタケモドキかもしれない)。枯れ枝のその紅の色が妙に毒々しく忘れられないでいる。視覚・聴覚・嗅覚、そしてこころにも、被害は僕ら自身にも及んでいるに違いない。
【小太郎】
雨が降った日、濃い金木犀の香りがした。今年はその一日だけの経験だった。外に出ていない証拠のようなものかもしれない。二週連続で大きな台風がやってきたせいかもしれない。城山の木々が倒れ、神社の神木も痛々しいままだ。佐和山にも登った。ベニチャワンタケが妙に目に付いた(ベニチャワンタケモドキかもしれない)。枯れ枝のその紅の色が妙に毒々しく忘れられないでいる。視覚・聴覚・嗅覚、そしてこころにも、被害は僕ら自身にも及んでいるに違いない。
【小太郎】