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朝のメダカに幸運を

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2015年3月27日更新

  空気が温くなって、どうも気持ち悪い。暖かいというのではない。
 水槽のメダカが産卵を始めて、気づくと細く短いラインが水面を動いている。前夜には何事もない水槽に、朝には輝く数ミリの生命が浮かんでいる様子は、一日の幸運を約束してくれる。
 ただ、編集部では植物が育たない(実はメダカも編集部の事務所で飼っている)。毎日点検し水やりをしているのだが、どうしても水が涸れてしまうのだ。忘れているのではなく、涸れるのだ。湿度が低いのかもしれない。今は一旦枯れてしまったが、生気を取り戻すと信じて回復を図っている。
 メダカの水槽も水が温い、水やりの水も温い、空気も温い……。寒いのも嫌だが身体がいじいじとするこの温さが気持ち悪い。血液の温度が関係するのだろうか……。僕らは自分の置かれた環境に当たり前のように愚痴を言う。注文をつけるが積極には動かない。或いは、じっと何かの指示を待っている。それは生き方の問題でもある。編集部の植物の問題を解決できたなら本格的な春にはラッキーが訪れるかもしれない。
 朝のメダカに幸運を、植物に春のラッキーを願っている。結局、自らの決意や努力は別の所で何とかなると僕は考えてしまっている。駄目だなぁと思う。そういうことを願わざるをえないほど悲惨なのかというと、そうでもないから、ましてあかんのである。

風伯

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