湖の辺の道を駆け抜ける!

山本山〜賤ヶ岳トレイルランニング

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2014年7月18日更新

賎ケ岳山頂から走ってきた山本山からの稜線を望む。

 「トレイルランニング」という言葉がある。トレイルとは登山道など舗装されていない自然歩道のことだ。このトレイルを走るのがトレイルランニング。欧米では昔から盛んで、日本でも以前は「山岳マラソン」、「ランニング登山」などと呼ばれていたが、ここ10年ほどのマラソンブームや登山ブームでトレイルランニングという言葉が定着してきているようだ。
 5月からランニングを始めて、はや2ヶ月。週に2、3日彦根城の周りを走っているが、舗装路では飽き足らなくなり、先日の余呉湖ナイトハイキングの影響もあって、野山を駆け巡りたいと思うようになった。最初は身近なところで佐和山や荒神山と思ったが、せっかくなら周回コースではなく縦走がいいななどと欲が出てきて調べたところ、山本山から稜線伝いに賤ヶ岳まで自然歩道が整備されていることを知った。近江八幡から近江舞子まで北回りに結ぶ遊歩道「近江湖の辺の道」の一部だという。ここに決めた。
 7月6日、JR河毛駅前の駐車場に車を止めて、午前7時前に山本山に向けて出発した。無事賤ヶ岳までたどり着けたら余呉湖側におりて余呉駅から電車で帰ってくる予定だ。河毛駅から道路をひたすら走ること4キロほど、7時30分ごろ山本山登山口に到着した。麓の朝日山神社にお参りしてから登りはじめる。山本山の山頂までは急な上りが続く。トレイル「ランニング」なんて言っているが、とても僕の脚力では走れなくて普通の山登りのように歩いて登る。息を切らしながら30分ほどで山頂に到着。山頂からは竹生島がよく見えた。山本山の山頂を過ぎるとしばらくはなだらかな下りが続く。まさにこれぞトレイルという感じの細い一本道を走る。舗装路とは違って踏みしめる地面の感触が心地いい。木々の間から左手には琵琶湖、右手には高月の町が見下ろせる。軽快に走り続けたが、西野水道を通り過ぎた辺りから登りが急になった。もはや走る気力は全くなくなって、とぼとぼと歩く。ときおり景色が開けて琵琶湖や木之本の市街地が見える度に励まされたような気がしてなんとか登り続けることができた。賤ヶ岳まで登ってしまえばあとは下りだ。最後の力を振り絞った。
 9時35分、賤ヶ岳の山頂に到着。山頂からは、琵琶湖と余呉湖、そしてさっきまで通ってきた山本山からの稜線がはっきりと見渡せた。ここを走ってきたのかと思うと感慨深い。山頂でしばらく休憩したのち、さらに余呉湖の東側にあたる大岩山を経由して余呉駅まで下る。もう走れないと思っていたのに、意外と走れるものだ。10時15分、余呉駅近くの登山口に下りてきた。さらに余呉駅まで走ってゴール。河毛駅をスタートして余呉駅まで全行程16キロ、3時間半のトレイルランニングだった。さすがに脚はがくがくでどっと疲労が押し寄せてきたけど、気分は爽快そのもの。これは病みつきになりそうだ。これからトレーニングを重ねて、近いうちに霊仙山や金糞岳に挑戦したいと思っている。
 山本山から賤ヶ岳までの縦走コース、トレイルを楽しむにはうってつけだ。トレイルランニングに限らず、ウォーキングやハイキングなど違った楽しみ方がきっとたくさんある。

編集部

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