淡海宇宙誌 XXXXIIまぜて、ちらして、つなぐ
「まぜて」「ちらして」「つなぐ」。
料理の話ではありません。 これからの社会の話です。
今まではどうだったか。
今までは「わけて」「あつめて」「しばる」だったと思います。
同質のものを選りわけて、ひとつところにあつめて、ギュッとしばって束にする。これまではこの戦略でやってきた。それでずいぶん成功だった。
お金儲けをするにも、たべものをつくるにも、子どもらに知識をさずけるのにも、おじいちゃんおばあちゃんの世話をするのだって。なにしろ、このやりかたはいろんな面で効率がいい。
学校がそうであるように、何度も何度も何段階にも選り分けて、整然と順序をつけて、肌理をととのえ、粒をそろえて。
子供は子供、大人は大人、年寄りは年寄り。男は男、女は女。自然は自然、人間は人間…。
「わけて」「あつめて」「しばる」がつくる組織や社会、制度や仕組みは整然として気持ちが良くて、かっちり固い。いうなれば、三角形にとんがった軍隊式のカタチとしくみ。
その陣形がいよいよ変わる。
だってたとえば電気にしても「わけて」「あつめて」「しばる」式では、それだけだったら意外ともろいと知ったもの。
「わけて」「あつめて」「しばる」から、「まぜて」「ちらして」「つなぐ」へ。どちらが優れているとかいないとかではありません。時代に応じて行ったり来たり、生きて動いていくのです。
多様なものがまじりあって、まじったままでちらばって、それらが互いにゆるやかにつながっている。そういう場面が、ほら、そこここにあるでしょう。
オモカジイッパーイ! はじまっているすったもんだに、海賊みたいにわくわくします。