手間ひまかけた濃厚スープ

元祖トリトン 麺次郎

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 東近江市 2014年4月10日更新

 僕が知らないだけかもしれないけれど、八日市には個人のラーメン店が少ないように思う。そんな八日市に突如オープンしたのが「元祖トリトン 麺次郎」だ。「トリトン」というのは「鶏」と「豚」、つまり鶏白湯と濃厚豚骨のWスープが売りのラーメンということらしい。
 店内はカウンター席が7席のこぢんまりとした空間で、店主の鯰江智一さんが一人で切り盛りする。カウンターの向こうには大きな寸胴鍋。この鍋で20時間以上かけて鶏白湯と豚骨スープがつくられるのだという。

 看板メニューのトリトンラーメンは、器からはみ出さんばかりの厚切りのチャーシューが乗ってインパクト抜群。チャーシューは、豚バラブロックを一旦蒸したあと自家製ダレで軽く煮込みさらに1日タレに漬け込むのだそうだ。そしてトッピング前にバーナーで炙ることで香ばしさが増す。鶏白湯と濃厚豚骨のWスープは、加水率やや低めのちぢれ麺によく絡む。濃厚だけどしつこさがないのは下処理をしっかりしているから。さらに、黒マー油と柚子が味のアクセントとして利いているのがいい。後味に残るまったりした鶏白湯の味がなんとも美味しくて、思わずスープを飲み干してしまった。
「お客さんが美味しいといってくれることが励みになっている」という鯰江さん。ほんのりと残る後味を堪能しながら、長時間手間ひまかけてつくられたラーメンなのに胃袋の中に入ってしまうと一瞬だな、と思った。でも鯰江さんはその一瞬のために手間ひまをかける。ああ、ラーメンとはなんと儚いものか。やっぱりラーメンはいい。

元祖トリトン 麺次郎

滋賀県東近江市八日市本町17-1 / TEL: 080-1451-9087
営業時間 11:30〜14:00 / 18:00〜23:00
毎週水曜日は昼のみの営業 / 定休日 木曜日

トリトンラーメン 880円、鶏白湯ラーメン 850円、醤油ラーメン 650円、チャーシュー丼(並)300円、替え玉 100円

 

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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