ママ目線、女性目線を大切に

　彦根や豊郷がロケ地となった映画「僕は友達が少ない」が今月1日ついに公開となった。同タイトルのベストセラーライトノベルをもとにしたこの作品は、瀬戸康史や北乃きいといった今をときめく若手俳優が高校を舞台に繰り広げる  残念系青春ラブコメ  である。予告編を見て衝撃を受けた。なんせ1分ほどの動画に映っているのは見覚えのある景色ばかりなのだから。
　さて、この映画の中でおよそ7割のシーンが撮影された豊郷小学校旧校舎の目の前に、「Shoko」というカフェがあるのをご存じだろうか。以前は居酒屋がメインだったのだが、先月15日にリニューアルオープン。モーニングとランチがメインとなり、店内も北欧風のインテリアで揃え女性向けのカフェに変身した。このカフェを切り盛りするのは相宗昭紅さん。太陽のように明るくパワフルな人である。本人は自分のことを  あばれんぼう  と言うが、その人柄は自然と周りの人をひきつける温かさがあって、昭紅さんの顔を見に来店する常連さんが居るのも頷ける。
　メニューはどれも女性が喜ぶようなものばかり。モーニングセットはドリンクに100円追加するだけでバタートーストやゆで卵、サラダにヨーグルトまで付いてくる。

　ランチは一枚の皿に彩り良く盛りつけられたプレートランチがおすすめ。中でも「からあげの甘酢香味ソース仕立て」はネギの香りとピリ辛な味つけが楽しめる中国出身の昭紅さんならではの一品。ご飯の大盛りは無料なので男性でも十分満足のボリュームだ。プレートランチ9種の他にも、人気のトンカツをはさんだ「ジューシーカツサンド」や「ハワイアンロコモコ丼」などがどれも880円と手頃な価格。デザートも自慢のオリジナルプリンやパフェなど種類も豊富だ。

　今回のリニューアルオープンの際、昭紅さんにとって大きな支えとなったのが地元のママ友の存在だった。「女性や親子連れのお客さんが日常を忘れてゆっくり過ごせる場所を」とママ目線、女性目線を大切にしたお店づくりを一緒に行ってきたのだそうだ。メニューはもちろん、小さいお子さん連れには嬉しい座敷席や、知り合いの作家さんの作品を並べたかわいい手作り雑貨コーナーなども設置。2月からは手作り作家さんによるワークショップも定期的に開催する。
　まだまだ寒さの続きそうな毎日。この店を訪れればお腹も心も温まる。豊郷へロケ地巡りに赴く際にはぜひ、この店へ立ち寄って欲しいと思う。

【れん】