大一大万大吉の中華

万両力石 能登川本店

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2013年5月22日更新

「大一大万大吉」の看板

 能登川駅の近く、県道2号線沿いに「大一大万大吉」の看板を掲げたラーメン店がある。「大一大万大吉」は「一人が万民のために、万民は一人のために尽くせば、天下の人々は幸福になれる」という意味で、石田三成の旗印としても有名だ。店の前を通る度に気になっていたのだけれど、今回お話を聞く機会をいただいた。
 お店の名前は「万両力石 能登川本店」。2010年7月にオープンした中華・ラーメン店で、能登川の他にも大津、大阪、神奈川などにチェーン展開している。運営するのは京都の会社だが、社長は湖東地域に思い入れがある方だそうで、能登川を創業の地として選んだのだという。看板に掲げる「大一大万大吉」も、義を重んじる石田三成の精神にあやかって、地域密着で食を提供したいという思いが込められているのだそうだ。

店長の平木さん

 能登川本店は、ラーメンだけでなく本格的な中華の一品も楽しめる豊富なメニューが特徴だ。店長の平木富三さんの創意工夫で様々な料理が生まれている。お客さんとのコミュニケーションの中から新しいメニューができることもあるそうで、「チェーン店っぽくない」自由さが能登川本店のウリでもある。
 平木さんのおすすめは、黒酢酢豚。普通の酢豚と違って豚の角煮を使用しているので外はカリッと中は柔らかくてほろほろの食感が絶妙だ。コトコトと煮込んだ豚の角煮を、タレを一旦洗い落として衣をつけて揚げるという贅沢な一品。黒酢との相性も抜群でそれはもう病みつきになるおいしさだった。

塩麹を使った大豆麺のあんかけ焼きそば

 7月には3周年を迎え、メニューのリニューアルも予定しているそうだ。その目玉のひとつが大豆麺を使った料理だ。大豆麺は、小麦粉を使った普通の中華麺に比べて糖質が半分以下でヘルシーな食材として注目されているのだという。大豆麺を使ったあんかけ焼きそばを試食させていただいたが、つるつるとした食感のそばは意外と癖がなく、ほのかに大豆の味がするのが新鮮だ。中華料理というとどうしても高カロリーなイメージがあるが、大豆麺を使うことで糖質を抑えることができる。おいしいだけではなく健康にも配慮したいという万両力石の気遣いはこんなところにも表れている。
 一人が万民のために、万民が一人のために……石田三成の精神は、21世紀の今、中華料理という形で姿を現した。三成と中華、ちょっと不思議な取り合わせだけど、それがいい。

黒酢酢豚

店内

外観

万両力石 能登川本店

滋賀県東近江市林町628 / TEL: 0748-42-3322
平日 11:00〜22:00(L.O.21:30)金・土・祝前日 11:00〜23:00(L.O.22:30)
日曜日 11:00〜22:00(L.O.21:30)※翌月曜日が祝日の場合、営業時間は23:00まで

しょうゆラーメン 600円、塩ラーメン 600円、あんかけ焼きそば 680円、黒酢酢豚 700円、餃子 250円、中華一品 420円〜。ストロング力石定食(ラーメン・餃子または唐揚げ・半チャーハンまたは半天津飯)950円、一品にプラス320円で定食も可

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

編集部

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