B級グルメバトルで健闘した「近江牛たま」とは……

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2011年8月22日更新

近江牛たま

 少し前、籐製品の涼を体感することができる夏原籐製作所のギャラリーを紹介した。ギャラリーでは、ちょっとした飲み物などを注文することができるのだが、「長濱名物 近江牛たま」というメニューがあった。
 「甘辛く煮込んだ近江牛の牛すじをたっぷりたまごの、ふわふわ生地で包みました。長浜の老舗ちゃんこ鍋店『双隆』で開発した専用だしをたっぷりからめてお召し上がりください」という説明が書いてあった。いわゆる明石焼きの牛すじ版のようだ。ギャラリーを営む夏原健司さん(37)と双隆のご主人森隆宜さん(38)が同級生である縁で生まれた、ギャラリー限定メニューなのだという。
 「新たな長浜の名物になるような近江牛を使った手軽な食べ物をと、蛸ではなく牛すじを入れたたこ焼きを思いつきました。そこまでは良かったのですが、甘辛い牛すじとソースは全然合わなくて…。そこでお店のちゃんこメニューのひとつである『スープ炊き』に使うダシを使ってみたらよく合ったんです」と森さんから教えていただいた。
 森さんは時津風部屋の元力士さんだ。6年半を角界で過ごし、引退後双隆をオープンした。店名は、森さんの四股名にちなんでいる。お店を開くにあたって、力士時代に部屋で食べていたちゃんこを、独自に食べやすくアレンジしたのが、「スープ炊き」。鶏がらベースを塩で整えたあっさりした風味が特徴である。このちゃんこだしの塩気が牛すじの煮込みを引き立ててくれるのだという。
 「いかに煮込んで柔らかくするか」という森さんの言葉どおり、とろけるような食感の牛すじである。トッピングされた九条ネギと、京都から取り寄せるという柚子七味がほどよいアクセントになっている。小腹を満たす軽食としてもおすすめだが、ビールのおつまみにもぴったりだ。
 時津風部屋の味を受け継いでもいる「牛たま」、実は着々と長浜名物化が進んでいる。7月に大津で開催された滋賀B級グルメバトルにも出場し、健闘したそうだ。夏……、あつあつの牛たまをいただく。これもまた長浜名物の味わい方である。

夏原籐製作所ギャラリー

滋賀県長浜市元浜町14-26 / TEL: 090-5656-6027
営業時間 10:00〜17:00 / 定休日 木曜日

近江牛たま(6個入り)500円、スムージー300円、生ビール500円など(すべてテイクアウト可)

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

なつめ

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