欅の木の下で、涼を味わう

けやきのした

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 木之本町 2010年7月30日更新

国道303号線沿いにオープンした「けやきのした」

 梅雨が終わると、いよいよ本格的な夏の到来である。ここ数年、よく聞く言葉のひとつに「ヒートアイランド」がある。アスファルト舗装、ビルの輻射熱や冷房の排気熱、車の排気熱などによって、周辺地域よりも気温が数度高くなる現象で、高層の建物が乱立する都市部ほど著しい。この対策として、省エネの推進、打ち水や、壁や窓に植物を茂らせ日光を遮断させる取り組みが進められている。かつては当たり前だった風景が、今改めて見直されているのだ……。
 旧木之本町の杉野、国道303号線沿いにオープンしたコーヒーと軽食の店「けやきのした」は、国道と並行するように蛇行する杉野川の土手沿いにある。店名のとおり、大きな欅の木がお店に影を落としている。

店主の木下伴廣さんと奥さんの美知子さん

 「樹齢はどれほどかわかりませんが、立派な木でしょう。店はすべて木造ですから、杉野川と欅がそばにあるのに加えて、いっそう涼しさを感じていただけると思います」と店主の木下伴廣さんが教えてくだ-さった。「けやきのした」の「木下」さんである。偶然だろうか…、できすぎている。
 店内には、扇風機が回っているだけだ。山々が迫り、私の暮らしているところより実際に気温は低いには違いないが、涼しさも五感で感じるのだろう、夏の日差しが心地いい。
 木下さんは以前から地元の人が憩うことができる「長靴で来ていっぷくしてもらえるような」喫茶店をしたかったのだという。定年退職を機にコーヒーの淹れ方を学び、ドリップで一杯一杯、丁寧に淹れる。注文したコロンビア豆のアイスコーヒーは香ばしかった。

アイスコーヒーとおにぎり、スパゲッティ

 「旅行に出かけて、ホテルに泊まったその翌日の出発前に飲むコーヒーが好きだったんです。こんな山の中でも本格的な味わいを楽しんでいただければ…」。木下さんはそんな風に話していた。
 伴廣さんの奥さん、美知子さんが作る軽食メニューのおにぎりをお土産に店を出た。夏の日差しが威勢よくもどってくる。もう一度欅の木を見上げ、川の流れをおいかける。ヒートアイランドとは無縁の「けやきのした」のようである。シートベルトをして、パワーウインドのボタンを押して窓を開け、走り出す。コーナーを曲がる度に新しい匂いの風が入ってくる。日向の匂いがよく判る。「けやきのした」効果だろうか……。帰ったら打ち水をしてみようと思った。

 

けやきのした

滋賀県長浜市木之本町杉野
TEL: 090-5884-9335
営業時間10:00〜18:00(冬期の営業については未定)
月・木定休

ブレンドコーヒー200円、アイスコーヒー250円、コロンビアコーヒー250円、コーヒーゼリー150円、うどん300円、おにぎり50円、スパゲティ400円など

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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