退屈する贅沢の時間
365号線沿い、姉川の合戦の舞台にほど近いところに、日帰り温泉「あねがわ温泉」がオープンした。お場は温泉の醍醐味「源泉かけ流し」のほか、体の代謝を高める高濃度の「炭酸泉浴」、天然鉱石を使った「蘇生の湯」やジャグジーがある。半分は露天風呂になっていて、光があふれ、開放感たっぷりだ。
代表の松井外文さん曰く、
「20年ほど前にこの地で天然温泉を掘り当てていたんです。私自身地元出身ですし、地域の人にずっと健康でいてもらいたいというのが一番の思いです。ここで一日過ごせるような、ゆっくりのんびりしてもらえる温泉です。日常の喧騒はなかなか忘れることはできませんが、ひとときでも郷愁を感じてもらえれば。」
受付があるロビーは、天井が高く、田舎のかやぶきの一軒家をイメージしているそうだ。
松井さんがぜひ試してほしいというのが「陶板浴」だ。岩盤浴のように、陶板の上に着衣のまま入り、一定時間を過ごす。陶板に抗酸化作用が施されていて、本来アルカリ性の人間の体に良好な効能があるという。
あねがわ温泉のチラシにはこんなコピーが添えられている。
——退屈する贅沢の時間——
松井さんの作ったフレーズだ。のんびりと時間を過ごすことが最高の贅沢。そして贅沢な時間を持て余すほどに……。ここを訪れた人の数だけ、この言葉の受け止め方があるのではないだろうか。
ところで、「皆さんに幸せをもたらすように」と大黒様がおられる。一見の価値有り! 訪れる楽しみのひとつになるのではないだろうか。
あねがわ温泉
滋賀県長浜市八島町181 / TEL: 0749-74-4488
浴場 10:30〜22:00
レストラン 11:30〜21:00(食事のみの利用も可能)
入浴料: 大人675円、子ども355円 (6歳未満の入湯不可)
店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。
【椰子】