Vol. 9 イリコの天ぷら
先日、実家で食事をしていた時のことです。母が「結婚してお父さんの実家で初めて出された時は驚いた」と言って口にしたのが、イリコ(煮干し)の天ぷらです。
父は香川県の出身で、讃岐うどんのだしといえばイリコ、本来はそのだしがらを天ぷらにするそうです。以来母はイリコの天ぷらを作るようになり、私にとっては幼い頃から慣れ親しんだごく日常のおかずになりました。まさかこんなルーツがあったとは!
そういえば天ぷら屋でも和食のお店でも、イリコの天ぷらは見かけたことがありません。食の均一化が危惧される一方で、こういった地域の料理が残っているのはとても大切なことだと思います。天ぷら衣が余った時にでも、カリカリ香ばしいイリコの天ぷら、お試しくださいね。
材料 2人分
イリコ 1つかみ、天ぷら衣(*作りやすい分量 卵1個+水 1カップ、小麦粉1カップ)、揚げ油 適量
- イリコは頭とワタを取ってボウルに入れる。
- 天ぷら衣の材料を混ぜ合わせ、お玉約1杯分程度を1に加えて混ぜる。
- 1をスプーンですくい、180度の油に入れて揚げる。
あきこ プロフィール
明石出身。管理栄養士。イタリアで3年間の料理留学。滋賀県内の大学で非常勤講師として勤務。おいしく食べること、について幅広く研究中。
ポポポ食堂は、Polpo(ポルポ:たこ)、Porco(ポルコ:ぶた)、Pomodoro(ポモドーロ:トマト)の頭文字3つをとってポポポです。