Vol. 1 料理と器(とんかつ)
自宅でレシピ作成の仕事をするようになってから、我が家にはずいぶんと器が増えました。私の得意分野はイタリアンなので、選ぶ器は白のツルツルした磁器が多いのですが、最近ちょっとしたご縁でいただいたのがその正反対、黒泥の九寸皿です。マットな質感で、フォークとナイフを使えばガリガリいやな音を立てるし、厄介なやつがやってきたなぁ…と思っていたのですが、先日久しぶりに作ったとんかつを盛りつけたら「ん、おいしそう!」なのです。渋い暗めの器と千切りキャベツの淡い緑のコントラストが美しく、普通のおうちのとんかつが、重厚感のあるお店のとんかつに大変身。お箸を使うのでガリガリいやな音も立ちません。料理と器の相性ってあるんだなぁとつくづく思いました。食材や調理法はもちろんですが、見ためもおいしさの大切なエッセンスなのですね。
材料 4人分
豚ロース肉 4枚、塩・こしょう 各少々、卵 1個、小麦粉・パン粉・揚げ油 各適量
ソース(お好み焼きソース 大さじ5、ウスターソース 大さじ1、すりごま 大さじ2)
- 豚ロース肉は冷蔵庫から出して常温で15分置く。
- 数ヶ所に切り目を入れて筋切りし、塩こしょうで下味をつける。
- 1に小麦粉、溶き卵、パン粉の順に衣をつけて、5分置く。
- 揚げ油を180度に熱して、2をそっと入れる。あまり触らずにそのまま2分揚げ、少し浮いてきたら裏返してキツネ色になるまで揚げる。混ぜ合わせたソースをかけていただく。
あきこ プロフィール
明石出身。管理栄養士。イタリアで3年間の料理留学。滋賀県内の大学で非常勤講師として勤務。おいしく食べること、について幅広く研究中。
ポポポ食堂は、Polpo(ポルポ:たこ)、Porco(ポルコ:ぶた)、Pomodoro(ポモドーロ:トマト)の頭文字3つをとってポポポです。