大河ドラマと北近江

戦国大河ながはま館にて

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 長浜市 2012年5月23日更新

館長の箕浦茂光さん

 『51作ある大河ドラマの中で、一番多くとりあげられた時代は戦国時代。その数は20作品になります。日本の歴史を動かした三英傑といえば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康。三人は大河ドラマに何度も登場しますが、中でも徳川家康は最多となる19回も登場。秀吉は16回、信長は14回。また、三英傑に劣らぬ武将たち。様々な俳優が個性を発揮し、その人物像をつくりあげる醍醐味も大河ドラマの楽しみ方です。』 
 湖北で開催されている戦国大河ふるさと博の会場のひとつ「戦国大河ながはま館」にあったパネルの言葉だ。ながはま館のテーマは「大河ドラマ50の歴史展」でもある。
 館長の箕浦茂光さん(59)に案内していただきながら会場を回った。三英傑や「姫たちの大河」のコーナーでは、それぞれに関わりある歴代ドラマをまとめた映像と、武将・姫たちとこの地との関わりを紹介している。いちばんの見どころは、「三英傑に劣らぬ武将」のひとり「石田三成と関ヶ原の合戦」だ。長浜市石田町での出生、秀吉の忠臣としての施策、合戦時の両軍の布陣図などを通して三成がめざした世界が見えてくる。
 わたしたちが一番長く足を止めたのは、大河ドラマの年表だった。昭和38(1963)年の第1作「花の生涯」から現在放映中の「平清盛」までを主な配役と簡単なあらすじで紹介している。そして各ドラマの年ごとの「日本の歩み」、「長浜の歩み」がある。花の生涯の放映年にはケネディ大統領、力道山が死去し、長浜では新長浜港湾が完成した。逆の見方もできるのがおもしろい。個人的な思い出のある年、何の大河ドラマだったか…。
 「JR米原〜長浜直流化が完成した平成3年は思い出深いですね。それまで閑散としていた駅に、京阪神からの人があふれるように降り立たった驚きは忘れられません」。JR職員だった箕浦さんは、一昨年前まで長浜駅の駅長だった。まちの玄関口ともいえる駅で観光客を迎えてきた箕浦さんは、引退後も長浜を盛り上げたいとの思いから、ここで訪れる人をもてなす。この年は足利尊氏を真田広之が演じた「太平記」。ちなみに翌平成4年は緒形直人による「信長」だ。
 ドラマが伝えようとするのは、武将たちの生き様であり、日本の歩んできた道である。戦国時代、湖北はキーとなる土地であった。直流化を待ち望んだのはたった20年前のことだ…。歴史はずっとつながっていて、今ここで暮らしていることに改めて気づくのだ。

戦国大河ながはま館
滋賀県長浜市元浜町13-31 パウ2階 
TEL: 0749-65-8050
開館時間 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
休館日 12月2日までの会期中無休
入館料 大人300円 小中学生150円

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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