西浅井発! チャンバラフィットネス

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 西浅井町 2011年2月21日更新

「チャンバラフィットネス」をする子どもたち

 音楽が始まると子どもたちが駆け出し、木刀を構え、斬りつけるように身体を動かす。踊りでも武道でもない。初めて見るそれは「チャンバラフィットネス」というエクササイズだ。
 考案し、指導しているのは、西浅井町にお住まいの土井健守さん(45)。町内のキャンプ場の管理人として勤める土井さんは、6年前まで京都にお住まいだった。京都では約20年間、東映所属の俳優として時代劇を中心に活躍していたという経歴をもつ。テレビで「暴れん坊将軍」や「必殺仕事人」を見ていた私にとって、そこに出演していた人が目の前にいる。不思議な感じだった……。

土井健守さん

 「西浅井に越してきて、地域と交流し、貢献したいと考えていました。自分にできることは俳優業で培ったチャンバラの技術。これをフィットネスに取り入れたらどうかと去年地元のスポーツクラブに提案したんです」。
 実際に演技で用いるチャンバラの胴斬りや袈裟斬りなどの型を音楽に合わせ取り入れている。

 「チャンバラフィットネス」を、土井さんは「ストレス発散型有酸素運動」と説明する。「チャンバラは刀を人に当てないで、いかに当てているかのように見せるかなんです。型がびしっと決まったときは演技をしていて気持ちいい。それに刀って、持つと自然に気持ちがひきしまります。チャンバラは斬り合う相手がいて成立するものですが、このフィットネスはいわば一人チャンバラ。みんなと一体になりつつ、スターになった気分を味わえる快感があります」。子どもだけではなく、演歌などスローな曲を使い高齢者でも楽しめるフィットネスにしたいと考えているそうだ。

時代劇をまた盛り上げていくきっかけなれば、と土井さん

 「僕たちの子どもの頃はチャンバラごっこを必ずしたものです。フィットネスでチャンバラを発信することで、時代劇をまた盛り上げていくきっかけなればと願っています」。
 ライトサーベルを持ってフィットネスというのではない、時代劇を愛する真剣な思いが土井さんの中にあるのを知った。
 「僕は俳優というより、チャンバラ職人だったんです」。
 土井さんにカメラに向かっていただいた。脳内のどこかからチャララーンと聞こえてくる。ファインダーから見るその姿はピタリと決まってものすごくかっこいい。これこそ「チャンバラフィットネス」の神髄なのである。

土井健守(どいけんじ)さん

「チャンバラフィットネス」の出前講座なども開催している。
問い合わせは、土井さんが実行委員を務める奥びわ湖スポーツクラブ実行委員会まで。

滋賀県長浜市西浅井町大浦190 / TEL: 090-1223-9361

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

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