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ハリー・ポッターと妖怪

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2021年6月10日更新

 僕が『ハリー・ポッター』のファンなのは、魔法好きというだけではない。物語のなかに魔法生物として日本の妖怪が登場するからだ。そして、ハーマイオニーの「伝説には根拠がある」というフレーズは「淡海の妖怪」の神髄だと思うからである。
 BBC製作のドキュメンタリー「ハリー・ポッターと魔法の歴史」を観ていたら、人魚のミイラらしきものが一瞬、映っていた。「魔法生物の飼育」という展示のなかにあるらしい。
 人魚のミイラといえば「淡海の妖怪」である。東近江市川合町の願成寺では「人魚のミイラ」(全長約72cm・非公開)が今も供養されている。この人魚は三兄妹で、もう一人は、通りかかった弘法大師に助けられ、和歌山県橋本市・西光寺の学文路苅萱堂(かむろかるかやどう)の人魚のミイラ(拝観可)として不老長寿や無病息災を願う人々の信仰の対象となった。そして最後の一人は佐久良川を遡り日野町小野で、人を害する(仇なす)と後醍醐天皇(聖徳太子とする話もある)の命で殺され人魚塚に葬られている。映像を観たかぎりでは、苅萱堂の人魚のミイラに似ていた。
 昨年、コロナ禍で開催が延期になった特別展「ハリー・ポッターと魔法の歴史」が、兵庫県立美術館(2021年9月11日~11月7日)、 東京ステーションギャラリー(2021年12月18日〜2022年3月27日)で開催予定だと知った(2017〜18年にロンドンの大英図書館で開催された展覧会の国際巡回展)。 今もコロナ禍が収まらない。公式サイトには会期と会場だけでまだ観覧料も発表されていない。再び延期にならないことを心から願っている。
 余談だが、僕は魔法の杖づくりがマイブームとなっている。1本目は、南天の木、24cm。「難を転じる」杖である。グリップに木の皮を残した。次はニワトコで作ることを考えている。何故ニワトコなのかはわかってもらえると思う。

淡海妖怪学波

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