子供たちがしのぎを削る、多賀町でランバイクレース開催

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 多賀町 2014年6月9日更新

 2014年5月31日(土)・6月1日(日)の2日間、滋賀県犬上郡多賀町役場横の特設会場で、ランバイクレース「ランバイクチャレンジシリーズ(R.C.S.)2014 SHIGAラウンド」が開催され、各日約300名の選手が出走した。天気に恵まれたのは幸いだったものの、季節外れの炎天下。出場した選手たちは、カンカン照りの暑さのなか、それに負けないくらいの熱いレースを繰り広げた。
 ヘルメット、グローブ、プロテクターに身を包み、ゴールへと疾走するのは2歳から8歳までの子供たち。スタートゲートで前を見据える様子は真剣そのものだ。走るのは300メートルほどのコース。直線あり、コーナーあり、ヘアピンカーブもあるという複雑なコースに挑む。得意を生かして、ライバルから抜け出し、差をつけようとするバトルは迫力もあり、見ているだけでも面白い。入賞者には表彰台と優勝トロフィー、メダルが待っている。表彰台に登るのが、参加者のあこがれにもなっている。

 実力の拮抗した選手と対戦できるように、エントリーは年齢別、男女別。さらにR.C.S.では、過去の大会での優勝者などの実力者だけがエントリーできる「チャンピオンシップ」というクラスも存在する。真剣勝負の場だけに、転倒や接触事故もあるが、できるだけ安全にレースを楽しんでもらおうという配慮も行われている。
 子供のレースだけに、戦うのは子供たちだけではない。両親、選手の兄弟や祖父母も必死に声援を送る。家族が一丸となって勝利を目指す姿もまたレースの風物詩ともいえる。
 このイベントで使われたランバイクとは、ペダルとブレーキのない子供向けの自転車様の乗り物のこと。地面を足で蹴って走る。バランス感覚や脚力が養われることから、自転車に乗る練習をするために使用されることも多く、この乗り物で遊んでいると特別に練習しなくてもすぐに自転車に乗れる子も多いという。さまざまな会社がランバイクを販売しているが、対象年齢は主に2歳から5歳の子供たち。「27キロ以下」など、体重制限のついているものもある。このなかでも最も知名度があり、販売台数も多いとされるのが、アメリカから来た「ストライダー」。日本でもすでに12万台以上が販売されたという。

 ランニングバイクを機材として使ったレースは近年特に増えており、参加者も増加傾向にある。草レースから本格的なものまで、各地で行われるレースは多いが、R.C.S.クラスの大きなレースは関東中心。大阪府では昨年行われたものの、滋賀では初の開催となった。多賀町が全面的に支援し、会場を提供。テント等の備品の準備や、飲食ブースの誘致などにも尽力した。「地元滋賀で大会を」と、選手の保護者も大会の誘致から開催の準備、後片付けまで奔走。その甲斐あって大会開催、そして多くの選手と観客とを集めたレースの成功へと結びついた。ランバイク熱は高まっており、練習会の開催や新たなレースの実施などへもつながっていきそうだ。

みなみ

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