長崎のちゃんぽんと皿うどんの食べ方!
茶袴
JR能登川駅前にある茶袴(ちゃこ)は、大倉匡勝さん、久子さんが営む居酒屋である。ランチタイムの営業もしていて、お得な日替わりに、ボリュームたっぷりの定食類、丼物がそろう。カウンターにテーブル席、奥には個室の座敷席もあり、ネクタイ姿のサラリーマンや女性グループで賑わっている。夜は匡勝さんが腕をふるう一品料理で気軽に楽しめるお店である。
茶袴名物は「ちゃんぽんと皿うどん」だ。お品書きにはどちらの料理にも「本場長崎」と記されている。長崎の出身の久子さんが、ふるさとの味をメニューに取り入れたのだという。「長崎の人にとって、ちゃんぽんと皿うどんはとても身近な食べ物なんです。家でも作るし、外食しても食べます。家庭ごと、店ごとに味があるんです。茶袴では、私が子どもの頃から食べてきて一番おいしいと思う味に仕立てています。うまく説明できませんが、突き詰めると親が作ってくれた味なんでしょうね」。
普段、厨房に立つのは匡勝さんだが、この「ちゃんぽんと皿うどん」だけは、久子さんか、久子から学んだスタッフが作る。
ちゃんぽんは、ちゃんぽん麺といわれる太めの麺にとんこつベースのあっさりスープを合わせる。皿うどんは揚げた細麺に中華風あんがかかっている。具材は、魚介、豚、きくらげ、なると、キャベツ、もやしなど、どちらもほぼ同じで、たっぷり入っている。
ところで、皿うどんを注文すると、瓶入りのソースがついてくる。「皿うどん専用のソースを長崎から取り寄せています。初めはそのままで、次にソースをかけて食べてみてください」。説明のままに少し食べてからソースをかけてみると、ウスターソース風……。「2度楽しめるでしょう」と久子さんは笑っている。もちろんソースはお好みだからかけてもかけなくてもいい。
茶袴ではちゃんぽんには胡椒が定番だが、長崎ではちゃんぽんにもソースをかける人があると教えていただいた。「ちゃんぽんを注文された方がソースくださいって言ったら、すぐに長崎出身者だってわかって盛り上がるんです。長崎では天ぷらにもソースを使います。ソース文化の県だと思いますよ」。
彦根のご当地メニューのちゃんぽんは、酢をかけるのが通な食べ方らしいが、長崎通ならちゃんぽんもソースなのである。
茶袴
滋賀県東近江市町垣見町765 / TEL: 0748-42-2551
営業時間 11:00〜14:00・16:00〜23:00(土・祝祭日は16:00〜)
定休日 日曜日 / 年内は29日まで、新年は5日から営業。
店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。
【椰子】