あっさり、さっぱり、「しそお好み焼き」

お好焼 芹川

このエントリーをはてなブックマークに追加 地域: 彦根市 2011年5月30日更新

「お好焼 芹川」の店内

 「お好焼 芹川」は、その名の通り芹川近くにあるお店で大きな看板が目印だ。大阪で生まれ育った今村正彦さん(60)が始めて16年になる。母方の実家が彦根だった縁でこの地に開店された。「小さい頃は夏休みになるたびに彦根に来ていて、芹川で水遊びをしていたものです。店名の由来はそんなところにあります」。
 少し前、DADAで「お好み焼き考(お好み焼きと白ご飯)」という特集があった。「お好み焼きを食べた後、白ご飯を食べるかどうか」。東西の食文化の違いを示すのによく取り上げられるテーマである。ネット上では「お好み焼きはご飯のおかずになると考えているのは、大阪では4割、東京では1割」という情報がある。
 それじゃ、この辺りを調べてみよう……と、現在も調査は継続中だ。

今村正彦さん

 芹川さんでは「ご飯・漬物付」というメニューがあり、昼でも夜でも注文可能だ。「間食であり、一般家庭では晩御飯のおかずにもなる。お酒を飲む人はつまみになるでしょうしね、それぞれではないでしょうか」。白ご飯を食べる人たちがいるということを前提とした「ご飯・漬物付」なのである。
 芹川さんでは、各テーブルで自分が焼くスタイルが基本である。「あっさり目でもう一枚ほしいなと思う」ような味だという。「店を開くにあたって大阪で食べ歩いて研究しました。そこでわかったのは名店といわれるお店はおいしいけれど、くどい。うちはおいしくてあっさりをめざしたんです」。

あっさりを極めた「しそお好み焼き」

 あっさりを極めたのが、息子の翔さん(28)が考案した「しそお好み焼き」だ。お好み焼きのタネに大葉を刻んだものが入っている。特製の和風ソースをかけて食べる。大葉のさわやかな風味が新鮮だった。肉や魚介は入っていないのでカロリーも少なく、特製の和風ソースと大葉のさわやかな風味でお好み焼きを堪能できる。
 あっさりとした味わいというのは、お店の雰囲気にも共通している。油を使うお店なのに、油ぽくなくてさわやかで、余計なものがない。こういった店構えに対する美意識みたいなものの秘密は、今村さんの前職にあるような気がしている。お店を始めるまでは、インテリアや家具などを撮影するプロのカメラマンだったそうだ。
 写真のこともいろいろ教えていただき、無事撮影を終えてしそお好み焼きを食べ、ブタモチキムチ玉も追加……。ふと見ると「バリ風味の焼きそば」というメニューがあった。エスニックテイストで常連さんは必ず注文するという人気メニューだそうだ。確かに、芹川さんのお好み焼きはあっさりしていて、バリ風味の焼きそばも食べることができそうだったが、とりあえず今日のところはここまで。楽しみは次の機会にとっておくことにした。

お好焼 芹川

滋賀県彦根市中藪町607-8 / TEL: 0749-27-3232
営業時間 11:30〜22:30 / 定休日 水曜日

しそお好み焼き680円(1日10食限定)、お好み焼き610円〜、ブタモチキムチ玉850円、焼きそば610円〜、バリ風味の焼きそば980円(お好み焼き、焼きそばのトッピング各種50円〜)、ご飯250円、各種鉄板焼300円〜など

店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。

椰子

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