余呉にぴったりのスイーツ
大河ドラマの「江」の初回で、幼い江が饅頭をほおばって、馬にも食べさせる場面があった。あんこを馬に食べさせて大丈夫なのかという余計な心配をしていた頃、噂を聞いたのが余呉に本店をもつ和菓子店「居川屋」さんの「かりんとう饅頭」だった。すぐに売り切れてしまうそうだ。
小ぶりの饅頭を油で揚げたごく普通の茶色のお饅頭だが、実際は硬く、饅頭の柔らかさを想像しているとびっくりする。食べてみると生地のかりっと感と甘みはまさにかりんとうのそれである。
「このお菓子の発祥は福島で、評判を知って取り寄せ、それをもとに自分なりのオリジナルレシピで開発しました。米の油を使って揚げています。あっさりと仕上がる、ヘルシーな油ですよ」と居川屋のご主人の居川喜久男さん(62)が教えてくださった。
居川さんによるとお菓子には「もどり」という、時間が経つと柔らかくなる特性があるのだという。柔らかくなった場合は食べる直前にトースターなどで再加熱すると、かりっと感が甦る。
かりんとうは、唐菓子を起源とする説、南蛮菓子を起源とする説の他、戦国時代の兵士の保存食が起源だという説もある。
戦国時代、余呉は賤ヶ岳の合戦の舞台でもある。かりんとう饅頭は余呉にぴったりのスイーツではないだろうか。
居川屋
滋賀県長浜市余呉町中之郷937 / TEL: 0749-86-3007
営業時間 9:00〜19:00 / 定休日 木曜日
高月店 長浜市高月町高月1182/tel.0749-85-5307
長浜店 長浜市高田町15-3/tel.0749-64-3367
ウェブからも購入できる。http://igawaya.kilo.jp/
店舗等の情報は取材時のものですので、お訪ねになる前にご確認ください。
【椰子】